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🥁 貨物専用のエレベーターに興味津々 

 

 

 

 

 

今回の散策の主たる目的は、以前から顔見知りの古着屋A君が昭和レトロビルを借りてリニューアルオープンしたアバンギャルドな古着屋「´bout」を訪れレトロビルとヴィンテージ古着をの両方を見よう……

 

という、二兎を追うもの……的な散策だが、散策に関しては貪欲な僕のことなので、二兎どころか周辺の町も散策して三兎も四兎も狙う腹積もりだ

 

 

というコンセプトのもと猿若町界隈の路地裏に、さんざん寄り道したあと、ようやく目的地の古着屋「´bout」に到着した

 

古着屋のあるビルは、間口が二間という隣にある戦後型の看板建築と変わらないエンピツのように細いビルで、これは土地の取得の難しい東京の下町ではよく見かける建築様式である

 

 

建物のなかに入るとその構造面だけではなく、プレゼンテーションも独自性を目指しているようで、本来なら“推し”の商品をズラリと並べ通行人の目を惹こうとする1階には、服どころか什器すら置かない真っ暗でガランドウの空間になっていた

 

 

 

 

 

 

 

 

何もないエントランスから急な階段を上ると2階からやうやく店舗になっていた

 

2階は古着といってもヴィンテージ古着ではなく最近注目されるようになったデザイナーズ物のアーカイブ系の古着で、この店ではCPカンパニーとストーンアイランドを扱っている

 

 

このブランドはマッシモ・オスティがデザイナーだった頃のアイテムが人気で、僕も嫌いではないが正直あまり興味がないのでスルー

 

 

 

 

 

 

 

 

狭い階段を上り3階に移動すると、そこが個人的に興味の対象としているミリタリー、ワーク系を中心としたユーロヴィンテージ古着のフロアーになっていた

 

 

 

 

 

 

 

 

「´bout」は僕好みのドイツやイギリスの貴重なミリタリーを得意としていて、僕も所有しているおそらく日本に10着もないルフトヴァッフェ(ナチスドイツ空軍)のトップピース、ファブリックのカナルヤッケも取り扱ったことがある

 

この日も何かヤバいものはないかしらん……と、ワクワクしながらラックを漁ると

 

 

 

 

 

 

 

 

 

旧東ドイツ軍らしきスプリンターカモのヤッケや、イギリス軍のSASカモ生地を使ったベストなど興味深いアイテムがあったが、もっとも僕の興味を惹いたのは……

 

下の写真の第二次世界大戦時に使われたイギリス空軍のパイロットスーツをジャケットに改造したこちらの古着だ。まあ、高額なのは値札を見なくてもわかるが思ったとおり、おいそれと手を出せないプライスが付けられていた

 

 

読者諸賢は興味がないであろう古着の話はこれぐらいにして、このエンピツビルに話を戻すと、気になったのがこちらの……

 

 

 

 

 

 

 

 

レトロな雰囲気のエレベーターだ。えっ、エレベーターなんて少しも珍しくない?

 

まあ、そのとおりなのだが、このエレベーターただのエレベーターではないのだ。わざと近くから撮影して遠近法のマジックを使ったが……

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、狭い敷地面積の古い建物にはたまに見かける貨物専用のもので、中に置いてあるスマホとの対比からわかるように食事のトレーが入ると、いっぱいいっぱいになる面積しかないのだ

 

 

このような設備があるということは、2010年のストリートビューでは靴屋だったが、建造された当初は喫茶店などの飲食店だったのではないだろうか?

 

まさか1階の靴屋の店舗で店員が「ウィングチップの茶色、8インチハーフお願いします」と、地下の倉庫に内線入れたら「はい。今から届けます」と、エレベーターで靴がやってくる……なんてことはないだろう

 

 

ところでこの日は、オーナーのA君はCPカンパニーからの招待で、翌日渡仏するという慌ただしいスケジュールだったので少ししか話しが出来なかったが、非常に珍しい古着や貨物専用エレベーターを見て満足したので、そろそろ店をあとにすることにした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エンピツビルと駐車場を挟んだ隣にも先ほど見かけたような古民家を模した新しい建物があった

 

コジャレた店内には何やらTシャツなどが並んでいるので、てっきりデザイナーズの洋服屋だと思ったけれど、よく観察してみると奥の棚には洋服や靴ではなく鼓や太鼓のようなものがディスプレイされており、脳内をクエスチョンマークが乱舞する

 

ウィンドウには「广(まだれ)に平仮名の「う」と記されているのも謎だ

 

 

「うーん、何の店なのかサッパリわからん」と、コジャレた店を横目に見つつ浅草駅に戻ることにして、同じ道を使っても楽しくないので、先ほどとは違う路地に入ると……

 

 

 

 

 

 

 

 

マンションなどの新しいビルに取り囲まれるように土蔵が残っていて驚く

 

周囲を見回しても土蔵に相応しい古民家は見当たらず、おそらくかつての主屋は取り壊され、どうでもいいマンションにでもされてしまったのだろう

 

 

少しガッカリしながら土蔵のある細い裏路地が丁字に突き当たる交差点を見ると、何やら気になる建物が目に入ってきた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

近くまで行ってみると、まるでニューヨークのソーホー地区の路地裏にありそうな抜群の雰囲気を醸し出す古い倉庫のようなカッコいい建物があった

 

 

建物はコンクリートの打ちっぱなしのようで、少し高い場所にある搬入口のようなステップは、おそらくトラックの荷台の高さに合わせたのだろう

 

あまり採光性を考慮していない小さな窓からして、かなり古い倉庫なのではないだろうか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

倉庫は連続した2棟の建物から成っており向かって右側の若干新しそうな倉庫の壁面には「宮本卯之助商店」という屋号が記されていて、それを見ただけで老舗だとわかる

 

「うーん、どんな商品を扱っているのだろう?」気になったので、さっそくググってみると、意外なことがわかった

 

 

「宮本卯之助商店」は、文久元年創業の老舗で、太鼓や鼓を主力として祭りなどに関わる製品を取り扱っていて、鼓は祭りや歌舞伎などに使われ宮内庁御用達でもあるようだ

 

賢明なる読者諸賢におかれては、もうお気付きのことかと思うが、そう、先ほど見かけたエンピツビルの隣にあった古民家風の建物は、こちらの「宮本卯之助商店」の店舗だったわけだ

 

 

なるほど~。「广」に「う」は、宮本卯之助の「卯」だったわけか。膝を打つとはまさにこのことだろう。ひとり納得してウンウン頷いてしまった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「宮本卯之助商店」の倉庫のある路地から路地を抜けて、浅草の目抜き通りに出ると「浅草地下商店街」の入り口から地下に下りて銀座線に乗って帰宅することにした……

 

が、まだ時間が早いので、もう1軒マニアックなユーロ古着の店を回ろうと思いつき、大手町で小田急線直通の千代田線に乗り換え代々木公園駅で降り、こちらも以前から親しくしているK君の経営する「SINOT」という、ユーロ古着に特化した店に向かった

 

 

《discoverTOKIOー13浅草》おしまい

 

 

 

 

 

 

†PIAS†

 

 

 

 

 

 

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