先日、鈴本演芸場で最前列の真ん中が取れた。
ホール落語で最前真ん中だったことはあるが
ホールと演芸場じゃステージまでの
距離が全然違う。
座った瞬間、一緒に行った会社の人と
「「ちっっっか」」
と声が揃ったくらい。
とにかく目の前だった。
こんな近くでご贔屓が観られるなんて。
いや、謝楽祭でお会いしたことはあるけど
こんな間近で落語を観られるなんて。
これだけ近かったら
目が合ったりするんじゃないの?なんて
多少のミーハー心もそりゃある。
しかし、そういえばそうだ。
ステージに立って(座って)話す時は
一般的に客席の真ん中あたりを観る。
私も人前で喋る時は
正直、最前列はあんまり視界に入らない。
どの芸人さんも目線が高く
最前に視線を落とすことは無かった。
私も会社の人も視力が良いので
どこを見て話しているのか大体分かる。
そりゃそうだよなぁ、と思いつつも
やっぱり最前列の迫力はすごい。
汗や唾が飛んでくるんじゃないか、という
熱気。臨場感。
視界を遮るものは一切ない。
なんて幸せなんだろう。
そして、トリのお目当て。
ビックリした。
目が、合う。
ちゃんと最前列も見てくれる。
いま目が合ったかも?なんてレベルじゃなく
結構しっかりと数秒間目線を向けてくれる。
そんな瞬間が何度もあった。
枕でもそうだし、噺に入ってからもそう。
普通に人と話す時は目を見て話す。
目を逸らしながら話されると
やっぱりちょっとだけ違和感があるし
話したくないのかなとか思ったりもする。
逆にしっかり目を見てくれると
とても安心ができる。
というのを、落語で味わうとは思わなかった。
しっかり目線を向けてくれる。
最前も最後列も、来たお客さん全員に向けて
話していると感じたし
誰も取りこぼさず楽しんでもらう、という
印象を受けた。
今まであんま気づかなかった部分だけど
こういうところも人気の理由なのかもな。
私は人と話すのがあまり得意ではなくて
目を逸らしてしまいがちなので
ちゃんと目を見て話そうと思った。
ところでこの日、トリが終わって
緞帳がおりてくると
ご贔屓は床に寝そべり
緞帳がおりきるその瞬間まで
客席に対してファンサしてくださった。
いや、好きになっちゃいますけど……!?
噺家としてどうなのかは知らんけど
(この人だから許されるんだろな)
最前でこの姿を拝めたのが最高過ぎて
しばらく笑って席を立てなかった。