5/28 フォーク村① | ペッターの話

ペッターの話

延々と1人でブツブツやってる

例によってこれは自分用の非公式な記録なので。

 

午前中はリモート勤務にして

午後だけ休みを取ったが

午前は仕事どころではなかった。

なんなら土日くらいからドキドキしっぱなしで

食欲もなくて全然食べられなかった。

藤巻さんと初めて会った時も

これくらい緊張したのかな。

 

そんな状態でも一応仕事はちゃんと終わらせて

定時ピッタリにパソコンを閉じた。

昼前から胃がキリキリ痛み出した。

新橋でゆりかもめに乗り換える頃には

結構マジで腹痛がひどくなり

台場で降りてすぐトイレに駆け込んだ。

楽しみとかそれ以上に普通に具合が悪い。

 

坂崎さんと話ができたら何を話そう。

そんなことを考えつつ

しかし藤岡藤巻のオマケで行くのだから

過度な期待は禁物だ、と自分に言い聞かせる。

間近で見られることは確定してるので

それだけでもヤバイんだけど。

 

天気が大荒れ予報だったので

早めに出たら待ち合わせの40分前に着いた。

まぁ、遅れるよりはね…。

 

フジテレビのロビーに集合した。

後藤さんだけが来なくてソワソワした。

岡「新人が遅れるわけにもいかないもんね」

と言う頃にはもう入り時間5分前。

ギリギリで後藤さんがきて

急いで楽屋へ向かった。

楽屋へ向かう途中、横の扉から

突然顔を出して廊下を見渡した人がいた。

テレビに疎い私でも知ってる。

ほいけんたさんだった。マジかよ。

 

藤岡藤巻の楽屋は長い廊下の1番奥だった。

廊下を挟んで向かい側の楽屋には

「郷ひろみ様」

という紙が貼ってあった。

その隣が坂崎さんの楽屋だった。

貼り紙だけで震えてくる。

 

 

 

楽屋について、一応プロデューサーさんに

到着した旨をメールすると

間もなくしてご挨拶に見えた。

スタジオまでの動線を説明するから

誰か来てくれと言うので同行した。

早足に角を曲がって、曲がって

階段を上がって、すぐ曲がって

倉庫みたいところを抜けて、曲がって

スタジオまでの道は迷路のようで

覚えるのに必死だった。

なんとか楽屋まで1人で戻ったあと

「方向音痴の私が着いてったのは

間違いだったんじゃないですかね…?」

と言ったら

巻「確かに……」

と納得された。

 

リハ時間が押してたので予定よりも

30分遅れて藤岡藤巻がスタジオ入り。

階段を上がりながらまた具合悪くなってきた。

緊張に弱すぎる。

 

「藤岡藤巻さん入りまーす!」

と声がかかると出演者の皆さまが

一斉に立ち上がり拍手で迎えてくれた。

私たち関係者は入口に固まって眺めた。

坂崎さんが見当たらなくて

キョロキョロとしていたら

いつの間にか藤岡藤巻が坂崎さんと

挨拶を交わしているのが見えた。

そんな端っこなんだ、坂崎さん。

 

距離があったので

何を話しているのかまでは分からないが

確かに坂崎さんがそこにいた。

距離があるっていったって

普段ライブ会場で見るよりはるかに近い。

私は目が良いので顔もハッキリ見えるくらい。

とにかく坂崎さんは満面の笑みで

すごく嬉しそうに藤岡藤巻と挨拶をしていた。

 

推しが推しと喋ってる…。

夢で何度見たか分からない光景が

目の前で行われている感動がすご過ぎた。

泣くかなぁと思っていたが

距離があったこともあり意外と平気というか

現実味がなさすぎて信じられなかった

という方が正確かもしれない。

 

私たちは入口あたりから

カメラの後ろへ移動を促された。

入口というのは大体、グランドピアノの

近くだったので

横から真正面に移動した形になる。

坂崎さんとの距離はさらに離れたが

遠くで椅子に座った坂崎さんが

身を乗り出しながらずっと

藤岡藤巻と喋っているのが見えた。

 

その内リハーサルが始まった。

いよいよか…とドキドキしていたら

知らない曲が始まった。

エンディングの全員でやるテーマ曲だった。

全く曲を知らない藤岡藤巻が

居心地悪そうにしてるのが

なんとなく気の毒だったが

藤巻さんは適当に口パクで乗り切り

藤岡さんも2回目からはコードを覚えたようで

さりげなくギターを弾いていた。

 

それにしてもギターの多いこと。

オンエア観た人なら分かると思うけど

アコギだらけの演奏だった。

リハーサルの合間に坂崎さんが

「今日はギターが多いなぁ!

それも高いギターばっかり。

それは◯◯、それは××だよね?」

と1人1人のギターのメーカーや種類を

挙げていって最後に

「藤岡さんのはミニマーチン」

と言った。

岡「僕のがこの場で1番安いですよ」

と返していた。

 

エンディングのリハーサルが終わって

次はポニョのリハだった。武部さんが

「アレンジしたんですけど大丈夫でしょうか?」

と確認をしていた。

岡「あっそうですか。でも前奏は

原曲通りのメロディで?」

武「いや、ちょっと違うんです」

途端に藤巻さんが心配になった。

 

それはそうと武部さんアレンジのポニョは

とても良くて、前奏のファンファーレのような

サックスがめちゃカッコよかった。

終わった後に藤岡さんが

「バンドだったらこういう方が良いですよね!」

などとサラリーマンをやっていたことを

あとで藤巻さんに指摘されていた。

予期せず、藤岡藤巻がライブでやるアレンジと

若干雰囲気が似ていたのも驚いた。

 

尾崎家の祖母は藤巻さんが

最初のホイッスルをやろうとしたが

普段やってないものだから

カウントで入れなかった。

その前にパーカッションの人が

ホイッスルをやるつもりで用意してたのを

見ていたので

1回通したあとダッシュで藤巻さんの元へ行き

「ホイッスル、入れないと思うんで

パーカッションの方にやってもらいましょう!」

と伝えてナシにして

パーカッションの方にお願いをした。

 

藤巻さんは坂崎さんの席の目の前なので

この時、坂崎さんに最初に接近したのだが

とてもそちら側なんて直視できないし

坂崎さんは玉井さんに尾崎家の祖母の

コード進行を教えるのにかかりきりだった。

 

牛乳は、事前に送った参考音源のテンポが

速かったので

ゆっくりめを依頼しておいたのだが

リハーサルで行われたのがとても速かった。

終わったあと藤岡さんが

「ゆったりめでお願いしたいです」

と依頼したら、とても良いテンポになった。

すぐ対応できるプロすごい。

 

贈られる言葉は最後のアコギだけのとこの

スリーフィンガーが綺麗すぎて

思わず声が出た。

目の前にカメラがいたので

誰が弾いてるのかは見えなかったが

藤岡さんがアコギの方に向かって

「すごく綺麗なので、僕弾いてるフリだけ

しても良いですか」

と冗談を言いつつ、本番でも本当に

弾いてるフリをしてたので笑った。

藤岡さんはスリーフィンガーが嫌いだから

あそこまで上手くはできないらしい。

 

ラシドの歌のリハーサル中は

他の方々も笑いながらやっていた。

「ラドド ドミミ って歌っているのに

実際の音は違うから混乱する」

とミュージシャンらしい会話も飛び交った。

 

リハが終わったあとも

坂崎さんはずっと藤岡藤巻と話していた。

坂崎さんが自分のカメラで

藤岡藤巻の写真を撮ってるも見えた。

その様子を遠目でずっと眺めた。

いや、ほんと幸せだなぁ。

 

しばらくそのまま眺めていたら

静 炉巌さんから

「もっと近くで見たら?」

と声をかけられた。

私「い、や、ここで大丈夫です」

静「見るだけだったら近く行っても

大丈夫じゃない?」

私「え……そうですかね………」

静「オレ一緒に行ってあげるよ」

静 炉巌さんが歩き出したので

慌てて後をついて行った。

やば、近…………

あと数歩の距離に坂崎さんがいる…

今まで1番近かったのは初めての武道館で

真横のマイクに来てくれた時だが

あれだって8列目だったし。

それより断然近い。

そんな距離で坂崎さんをガン見してるのは

今思うと完全に不審者でしかないんだが。

 

静「夢が叶って良かったねぇ」

私「ホント、良かったです…」

この時は結構泣きそうだった。

泣き出したらいよいよガチの不審者なので

ぐっと我慢した。

いつの間にか静 炉巌さんが

写真を撮ってくれていた。

見せられた瞬間

「うわぁ、やば………!!!」

と大きな声で呻いてしまった。