幻水という旬ジャンル | ペッターの話

ペッターの話

誰も見てないと思いながら書いてる

幻想水滸伝というゲームがある。

最初に発売されたのは1995年。

最新作が発売されたのは2008年。

まだ多くの謎が残されているのに

新作が発売されなくなったシリーズ。

 

私が幻水と出会ったのは

既に公式から音沙汰がなくなった

2013年ごろだった。

曲目当てで始めたが、システムや物語が

あまりに面白くて一気にファンになった。

1と2を何周もして全ての要素を見て

今、3の2周目をやっている。

作品全体としてはまだ折り返しにも

辿り着いていない。

 

古い作品にハマると一番悲しいのが

界隈が賑わっていない事だ。

昔はイベントが開催されていたのに

昔はグッズが発売されていたのに

今はもう話題にしている人もまばらで

熱を共有できる人がいない。

これが普通。

 

しかし、幻水は違った。

 

同人のオンリーイベントが

定期的に開催されていて

二次創作している人も多く

コスプレイヤーさんも多い。

ゲーム音楽のオーケストラ団体が

毎年のように幻水単体で

公演を行っていて

KONAMIから許可を得て

作中画像を使用したグッズを

販売してくれる。

オーケストラ公演には毎回のように

ファンからの感謝と作品愛が詰まった

豪華なフラスタがいくつも届いている。

当時発売された幻水シリーズの辞典は

既に絶版になっており

中古だと数万円の値がついているが

これも去年、電子書籍で販売され

3000円程度で読めるようになった。

 

そして極めつけは

先日行われた幻水総選挙。

 

これもファンが行っているイベントで

Twitter上でキャラクターの人気投票を行うものだ。

2013年ごろから毎年行われている。

年々規模が大きくなり

今年は投票者数がなんと2000人近くいた。

どう考えても旬ジャンル。

 

まず日程が発表される。

その日から各々が自分の推しをアピールする

"選挙活動"が始まる。

この時点で熱量が凄い。

そして投票開始時間に

ワーッ!とTLが盛り上がり

それぞれが悩んで悩んで決めた票を

キャラクターへ投票する。

 

幻想水滸伝というゲームは

出てくるキャラクターがとにかく多い。

単純計算で、1作品で仲間が108人。

加えて仲間にならないキャラや敵もいる。

ナンバリングタイトルだけで5作品。

それ以外が5作品くらい。

この膨大なキャラに対して

持ち票はたった3票。

足りない。決められない。

 

投票後は1週間程集計期間がある。

ファンの方が作ったシステムで

膨大な投票内容を解析して

間違いの無いように

トリプルチェックをして集計するらしい。

非公式ってなんだっけ・・・?

 

今年は開票日が20日だった。

発表が開始される18時には

皆がTwitterに待機して

結果を見守った。

 

私の推しは1と2で登場する

ネクロードという敵キャラ。

彼はハッキリ言って人気が無い。

しょっちゅう小さい女の子を誘拐して

自分の花嫁にしようとする

ロリコン吸血鬼であり

とにかく性根が腐っている。

見た目も美麗なわけではなく

400年生きているおじさんだ。

人気がないどころか嫌われている。

 

しかし私は彼が大好きで

毎年必ず投票しているし

今年は開票時のイラストも描き

去年は衣装手作りでコスプレまでしたほど。

 

人気が無いので、彼の得票は

毎年大体2~3票、私の票だけ。

たまに私以外にも入れた人がいて

4票だったりもする。

開票開始直後に発表されるので

残り時間は穏やかに

様子を眺めているのが例年だったが

 

今年は違った。

 

容姿端麗な人気キャラが発表され

主人公を支えた重要キャラが発表され

物語内で英雄になっているキャラが発表され

発表開始から3時間が経過しても

ネクロードの名前が出てこない。

 

もしかして、主催さんから忘れられたんじゃ・・・?

 

そう思い始めた頃に、ようやく名前が登場した。

結果は、23票獲得で36位。

い、一体何があったんだ・・・・?!?

地道な私の布教活動のおかげか・・・

いや、私にそんな影響力はない。

 

後々聞いた話によると

今年は海外ファンからの参加者も多く

そして彼は海外では人気があるらしい。

世界は広いな・・・。

 

18時から始まった発表は

23時を過ぎても続き

1位が発表されたあとも

「後夜祭」というタグがついて

お祭り騒ぎは翌日まで続いた。

ファンの熱量が本当に凄い。

主催も、参加者も、とにかく凄い。

これを毎年やっているんだから凄い。

そしてもっと凄いのが

「なんでネクロードがこんな上なんだよ!

ふざけんな!不正だろ!!」

というように暴れる人がいない。

これだけの人が参加しているのに

皆が笑って楽しんでいる。

 

今、こうして顔を合わせて集まれない状況でも

Twitterという同じ「本拠地」に集い

ワイワイやれるのは

まさに「幻想水滸伝」という作品のようで

本当に素敵な時間だ。