【New arrival】
お客様のオーダー品ペトロフP194Storm黒艶モデルがついに白金台ショールームに入荷しました!
チェコのフラデツ・クラーロヴェー社工場出荷から一週間で到着、店主自ら選定したピアノをこれから手間と時間をかけてプレップアップ(精密調整)、オーナー様好みの楽器に仕上げます。
PETROF P194 Storm Black High Polish
Discacciati Piano Bench Mod.810
選定したGPが厳重に木枠梱包、あとは旅立ちを待つばかり
お客様のペトロフP194Stormがついに出荷!トラックに積載される様子が現地社員から届きました
Vítejte v Japonsku!
約9000km離れたチェコ共和国から空の旅を経て日本へようこそ!
コロナ禍、戦争、為替変動など不安定な世界情勢下、無事輸入できることに感謝。ペトロフ社工場から出荷したピアノは航空貨物を扱う空港スタッフ、通関業者、運送会社など様々な人達が関わっていることを忘れてはなりません。
こうして日本に輸入されたグランドピアノ🎹4台が並ぶと圧巻!
ペトロフ社工場出荷から一週間で到着、ぜひ皆様もご一緒にお気に入りの一台を取り寄せてみませんか?
選定したピアノをしばらく適切な温・湿度に馴染ませた後、いよいよプレップアップ(精密調整)を開始!
フレームの金粉塗装も美しいペトロフGP✨
2mのボディから放たれる迫力のサウンド🎶
まずはベッディングスクリュー調整から、鍵盤筬と棚に浮きがないように。
鍵盤筬の手前が浮いている場合はヤスリ掛けで微調整。
バランスキーピンの前後位置も細かく修正。
鍵盤高さの凸凹、傾きをチェック。チョークでメモを残します。
同様に黒鍵の高さも均し定規でチェック...
アクションを外して鍵盤の土台から手を入れます。
打鍵時の力をアクションに伝えるキャプスタンスクリューを磨きます。
キャプスタンのヘッドが円滑だと弾き心地もスムーズ。
鍵盤をすべて外して次は鍵盤筬の清掃。
鍵盤をガイドするキーピン。バランス・フロントともに汚れ、ベトツキを綺麗に取り除いて軽快なタッチに。
チョークのメモに基づいてパンチング紙で鍵盤高さ調整。
フロントキーピンの角度も細かく修正します。
キーホールに残った木屑をブラシで掃除しながら鍵盤を戻していきます。
鍵盤左右の遊びを一鍵ずつチェック、専用プライヤーで調整。
アクションを再び搭載、続いてハンマーと弦の合わせ作業。ハンマー先端が適切な位置で弦に触れるよう揃えていきます。
ハンマーの走り(進行方向)、ねじれ(角度)、間隔も入念に調整。
間隔、角度が整ったハンマー。これからさらに細密に調整...
ハンマー(シャンクローラー)にあわせてサポート(レペティションレバー)の位置を調整。
フレンジにのり紙を貼るなどひとつずつ微調整。
サポート合わせだけでなく小ジャック&レギュレーティングボタン、ウィペンヒール&キャプスタンの位置も出来る限り理想的なポジションに👍
ハンマーをくわえるバックチェックの左右・間隔調整。
バックチェックの角度まで細かく調整します。
アクション調整の下処理を終えて、、続きはまた翌日!
Dobré ráno☀この日はグランドピアノ購入のご相談。
高級ブランドやコンサートピアノで実施される精密調整に興味を示される演奏家やユーザーが増えています!
さて、トリルや連打を操るジャックの調整、まずは前後位置から。
続いてジャックの上下、レペティションレバーとのレベル差が0.2mmになるよう指先で確認しながら微調整。
LEDライトを用いてハンマー接近調整。0.5mm単位で精密に調整することでより高い感度に。スタインウェイの整備で培った技術は他のピアノでも応用可能です。
綺麗に均されている鍵盤の高さ。全ての調整の基本です。
鍵盤深さは10mm、専用あがき定規で測りながらパンチング紙で調整。
最適な白鍵のアフタータッチ量をもとにハンマーストローク(打弦距離)の基準を作ります
幾つか作った基準にあわせてハンマーの高さを揃えていきます。
黒鍵の深さは指先でアフタータッチの僅かな感触をチェック...
そして白鍵と同様にパンチング紙で深さを揃えました。
深さを整えてからハンマーストップ調整。弦から15mmの距離。
連打に関わるスプリング調整を実施してアクション「整調」が完了!
さて、続いては調律、その前に「駒打ち」作業。各弦が駒に密着して振動が余すところなく響板に伝わるように。
工場出荷時からピッチは安定、A=442Hzで調律。
そして整音(ヴォイシング)作業。フェルトに針を入れたり逆に固めたり。ハンマーの弾力性を整えるのにもセンスが要ります。
工場出荷時から毛羽立っていたハンマーを綺麗に整形。フェルト表面を綺麗に仕上げてあげると音色にも艶が宿ります✨
あらためて針刺し。ピアノ本体に収めて、弾いて、聴いて、再び針を入れて。調整を繰り返し精度を高めることで楽器は洗練されていきます。
そして3弦合わせ、各弦とハンマー先端が同時に接するように。弱音でも輪郭のある発音に...。
最後に一弦ずつ音を聴きながら針刺し。整音の仕方も色々、ピアノ調律師には技術の引出が必要です。
フェルト表面の針刺しの痕跡を消して整音終了。高級ピアノにふさわしく綺麗な仕上げを心掛けています。
数日にわたるプレップアップ作業を終えて。黄金に輝く鉄骨フレームと細部まで整えられたアクション&鍵盤の機能美✨
プレップアップ作業を担当した店主自身がユーザー目線でチェック!ハンマーが奏でる弦の響きが空間に溶け込んで浮遊するような含みのある音作り...。工場で選定したP194Stormのポテンシャルを出来る限り引き出しました。
PETROF P194 Storm Black High Polish
Discacciati Piano Bench Mod.810
チェコ共和国の名器がこうしてまた一台確かな「楽器」に🎶
あとはオーダー頂いたお客様の試弾を待つばかり。音質や弾き心地など好みの擦り合わせを行い、最終的にカスタマイズ&出荷調整を施して納品いたします。どうか続報をお楽しみに...。
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