【New arrival🎶🇨🇿🎹🚢

工場に特別オーダーしたペトロフP125F1チェリーサテン(艶消)がチェコ共和国から白金台ショールームに入荷しました♪

 

PETROF P125F1 Cherry Satin Finish

Discacciati Piano Bench Mod.105

家具のような温もりが伝わる木目。脚のデザインもどこかレトロ...

 

落ち着いた木肌のアート、外装の木目模様が繋がっている点にチェコ伝統のクラフトマンシップを感じます。お分かりでしょうか?

 

 

本体はドイツの老舗メーカーRenner社純正アクションを搭載、これからのプレップアップ(精密調整)が楽しみな一台...✨

 

プレップアップはピアノを工業製品から心地の良い楽器へと作り込む作業。その模様、結果はX(旧Twitter)でも公開しています♪

 

弊社が専門店として10年間ファンに支持して頂いている理由のひとつが「情報の公開」。量販店とは違い、店主が自分の言葉で一台一台について詳しく解説できるのが大きな強みです。お客様にとってピアノは高額な買い物、納品後の技術サービスも含めて安心して購入できることが何よりの顧客サービスではないでしょうか。

 

それでは今回もプレップアップ作業の模様をどうぞ!

 

まずはクリーニングから、輸入したばかりのピアノもアクション、鍵盤を外して土台から手入れしていきます。

 

チューニングピンのクリーニング(左がビフォー、右がアフター)

長旅で曇ったり汚れが付着した金属パーツを磨きます✨

 

新品中古を問わず磨かれているかチェックポイント☝

 

弦も錆がないかチェック、綺麗にクリーニング✨

 

一弦ずつ真鍮棒で「駒打ち」、振動が駒に十分伝わるように。

 

続いて鍵盤を土台から調整していきます。鍵盤の高さ、深さを調整するパンチングの規格を統一、ユーザーの弾き心地はもちろん後から担当する調律師が作業し易いように。プレップアップ作業は事務的ではなく楽器の将来をも見据えて行う整備です。

 

棚板を掃除した後にキーピンを一本ずつ磨きます。

 

同じくフロントピンも。滑らかな弾き心地を作ります。

 

フロントキーピンの角度も細かく修正します。

 

工場の木屑が残っていないか鍵盤ホールをブラッシング。

 

続いてハンマーと弦の合わせ作業、正しい位置で打弦するよう調整。

 

ハンマーの進行方向、角度、間隔を修正。きちんと調整されているピアノは並びが綺麗、これもチェックポイントです☝

 

続いて鍵盤高さの調整へ、均し定規で凸凹をチェック...

 

様々な厚さのパンチング紙で鍵盤を均します。

 

image

鍵盤のレベルに目をあわせると高さが揃っているかどうか一目瞭然。これもピアノ購入時のチェックポイントです☝

 

同様に黒鍵も12mmで綺麗に均しました。

 

整調途中ですが、いったんここでA=443Hzで粗調律。アクションと鍵盤を馴染ませました。

 

鍵盤後部のキャプスタン調整。打鍵した力をアクションに伝える役目ですが、前後左右の位置を正しく設定。

 

ワイヤープライヤーで角度も修正。アクションパーツもあわせてポジションを調整していきます。

 

そして鍵盤深さの調整、専用あがき定規で10mmを測定しながらパンチング紙で揃えていきます。

 

初日はこのあたりで作業終了、続きはまた翌日に持ち越し。

 

再び鍵盤の高さ、深さをチェック&修正。ピアノは天然素材が多いため繰り返し確認が必要、日頃から店内の適切な空調管理を心掛けているのもそのためです。

 

ハンマー接近距離は0.5mm単位で調整。トリル、連打の性能に関わる大切な作業ですが、量販されるアップライトピアノの大半は調整不十分。それがUPの過小評価にもつながっています。

 

ハンマーストップ位置は弦から14~16mm。弾き心地にまとまりが生まれます。

 

ダンパー動作のチェック後に「整音」作業、硬い音質のハンマーフェルトには針刺し。心地よい弾力性を作ります。この整音も技術者のセンスが問われる工程。

 

針を入れるだけでなくその後の整形処理も大事。音に艶が宿ります。

 

最後に3弦合わせ、ハンマーと弦が同時に触れているか一弦ずつ弾きながらチェック。

 

慎重かつ緻密にハンマー先端を処理。ぼやけていた発音の輪郭がクリアに、pppにも存在感が生まれます。これも一流ピアニストのためにコンサートピアノで実施されている作業。

 

ハンマーフェルトの毛羽立ちをおさえて綺麗に整形。

 

そして調律(音程&ユニゾン)を再度修正。ここでご紹介した作業工程をお客様のもとへ届けるまでピアノプレップは何度も繰り返し精度を高めています。それもまた弊社ユーザーの満足度が高い理由。

 

YouTubeチャンネルではさらに良い音質でアップロード!

ハンマーフェルトは柔らかく抜けの良い発音に、音像に輪郭が宿るよう優しさと艶が同居するサウンドを意識しました。

バラードを弾くなら音に歌心のあるペトロフはお薦め、iPhone14で撮影した動画も郷愁を誘う曲想と相まってノスタルジックな映像に...

 

イタリアDiscacciati社製ピアノベンチもペトロフ仕様にカスタムメイド。メーカー推奨のセットアップでお届けします♪

 

木材価格の高騰により各メーカー木目ピアノを減産している中、あえてオーダーしました。今のところ同モデルの日本への入荷予定なし、この機会に貴重なチェコ製ピアノはいかがでしょうか??

 

白金台ショールームへのご来訪を心よりお待ち申し上げます😊

 

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