あの頃感じた音楽の感動を再現するための挑戦 | ピアノマンの逆襲

ピアノマンの逆襲

本業の傍ら、曲を書いたりピアノやギターで弾き語りしてます。毎週金曜24時からFacebookにて「クルマの中から弾き語り生配信」やってます。その他ライブバーでの弾き語りライブ、ギター流し活動等もあり。

長い間ストップしてしまっていた新作の録音作業。久しぶりに再開しました。今年に入って初めてですね(* ゚∀゚)

実は、年明けから入退院を繰り返していた祖母が亡くなったり、仕事が急激に忙しくなったり、英語や業務研修等の勉強をしなければならなかったり、町内会の仕事が回って来たり…なかなか時間が無かったんですよね。

でも、そんなのは言い訳であって(苦笑)、実は録音に対するモチベーションが低下してしまったことが一番の要因です。作品に入り込めないというか、今までずっと持てた「完成形が予想できるようなできないようなワクワク感」が感じらず、深夜にリビングでPCとキーボードだけで作業することに妙な孤独感や虚無感を感じてしまうような状態が続いてました。

それに、あまり自分が良い状態でない時に書いた曲の録音ゆえに、その曲たちに向き合うことも辛かったりしたし、そもそも「自分の作品を誰か待ち望んでいるのか?」という根本的な疑問も改めて感じてしまい、なかなか気持ちが向かわなかったんですね。

でもようやく気付いたんです。
作品作りのモチベーションの根元は「自分が感動したあの曲みたいな曲を作りたい‼」という思いであることを。

思えば、ちょっと前まで自分の中に新しい音楽を全くインプットしていませんでした。聴くのは昔の曲ばかり。もちろん、改めて昔の曲にも感動してましたが、やっぱり新鮮さは持てません。
そんな時、YouTubeをきっかけに新旧のシティポップスや最近の流行りの曲を聴いたり、渋谷のタワレコやTSUTAYA、代官山のTSUTAYAなどに行って今の音楽の流れを肌で感じることで、自分の中で淀んだ水が循環し始めた気がします。

そして、演出や歌詞ではなく、音楽そのものが醸し出す雰囲気から得られる感動というものが、そもそもの自分の出発点であることも、シティポップスのアルバムを何枚か聴いて思い出したり。土曜のワクワク感やアーバンなあの感じ。80年代のアイドルポップ等にも取り入れられていたようなちょっと大人なキラキラ感。歌詞はよくわからないけど、短編小説を読んでいるかのようなトリップ感。なんかわからないけど感動してしまう。それこそが僕が音楽に感じた一番の魅力なのではないかと思います。

やはり音楽を作り続けて行くには、自分が音楽含めて色んなことに感動し続けていないとダメであることを今回改めて感じました。その感動や憧れはすごいパワーになってくれます。聴き手のリアクションがどんなに良くても、自分の中に憧れパワーがなければやっぱり音楽としては成り立たないものです。

実際は、この年齢や環境だとなかなか響く音楽を探すことは難しいですが、昔と比べると知らなかった音楽に出会う手段はネットによって格段に増えているので自分次第だと思います。

こういった気付きはやっぱりプリンセスプリンセスの豊洲PITでのライブを観たことも大きいかな。歌詞ではなく、メロディ、アレンジ、演奏、曲の持つ雰囲気、よくわからないけど感動するあの感じ。改めて音楽の原点や少年時代に感じた気持ち立ち返れた気がします。

あとは、クニモンド瀧口さんのオウンユニットの流線形のアルバムからも大いに刺激をいただきました。俺の求めてたものはこれよ、これ!という感じ。特にヒトミトイさんの「city dive」というアルバムは素晴らしかった。

山下達郎さんが最近の音楽を皮肉を込めて⁉「カラオケパーティーミュージック」と表現してたり、松本隆さんが「音楽がバラエティ番組化していて、音楽の本質とはずれて来ている」と言っているのを目にしましたが、自分も本当にそう思います。

なかなか努力していかないと、あの頃感じた感動を音楽から得ることはできなくなっていますが、僕の作品作りも、その再現への挑戦の1つなのかも知れません。

これから完成までどれだけ掛かるか分かりませんが、地道に歩んでいきたいと思います。

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