今回はラヴェルの『亡き王女のためのパヴァーヌ』です。
この曲を弾こうと思ったきっかけは、辻井君のピアノCDを聴いたこと。
とっても静かで、美しい曲ですよね~
何だかちょっと難しそうだけど、
全音ピアノピース一覧の難易度を見たら、中間の「C」となっています。
しかし、これはどう考えても「D」でしょう。「E」までは行かなくても・・・。
ラヴェルのジャンルは後期ロマン派かな?
それとも近現代に入るんでしょうかね?
よくわかりませんが、「その音をここに持ってくるか!」と
言いたいところがてんこ盛りです。その一覧をご紹介。
その1。2小節目。
いきなりです。このバスの「レ」。普通「ミ」を持ってくるところを
あえての「レ」ですよ。こういう音を、今後『微毒』と呼ぶことにします。
その2。9小節目
バスばっかりですねということは、隠し味的な感じが
多いって事でしょうか。この「シ」の効果と言ったら!
その3。35小節目。
右手のオクターブの真ん中にある2つの音が
何とも不気味な感じを醸し出しています。
ほぼ同じ音は67小節目にもありますが、ここは左手の和音が
35小節目と微妙に違うので、特に暗譜の際は要注意ですよね~
私の大好物のステキな和音も盛りだくさん!
特にお気に入りを載せちゃお~っと
その1。11~12小節目。
よくこんなステキすぎる組み合わせを思いついたなぁ。
ラヴェル、天才!
しかし12小節目の最初の和音、私はどちらの手からも
バスの「レ」が届きません
女性で届く人はまれだと思うのですが・・・。
その2。26~27小節目。
25~26小節の和音と似ていますが、こっちの方がより『毒』を出してて
危険な香りがします。特に赤丸を付けたところなんか、
微毒を出しまくってますよね~
その3。56~58小節目。
同じ音で26~48小節もありますが、私が持っている楽譜は
段落が違って掲載しにくいので、こちらを採用。
この、音がだんだん下がっていく感じがいいですね~。
切ない感じで・・・。
しかし、ここでも私の手の届きにくい和音が。水色の円の部分です。
楽譜通りに右手の和音を弾こうとするのは、ちょっと無理すぎる!
というわけで、本来右手で弾くはずの「ラ」は、左手で弾いちゃいます。
ギリ9度届くので、いっか~と思って・・・。ラヴェルに怒られる?
旋律はとても美しいのに、どうしても指が届かなくて
いつまでたってもうまく弾けないところがあったのです
それが下の写真の6小節(60~65小節目)。
第1音からして届かん!高音の「ソ」を押さえたまま
「レ」なんか弾けるか~っ!
61小節の真ん中あたりの「ミ」と「ファ♯」も全然届きません
左手が邪魔して右手が弾きにくくなっている箇所は、
「もう左手で弾いてやる~!」ということで、
これまた勝手に楽譜のオタマジャクシを移動。
さあ、どこかわかります~?
とにもかくにも、レガートで美しく弾かなければいけない小節なのに、
運指のことで必死すぎて、ちっともキレイに弾けなかったのでした
この曲がとっても好きだったので、2年半前の春から
1年くらいずっと弾いてました。
当時は週2回くらいしかピアノの練習をせず、
ちょっと弾けたら1回通してしか弾かなかったもので、
ちっとも自分のモノにならなかったという・・・。
最近久しぶりに弾いてみたら、ものすごくつっかえつっかえでした
また練習してスラスラと弾けるようになりたいという
気持ちはありますが、弾いてみたい曲が押しまくってるので、
ここはグッとガマンのコなのでした~。
・・・ガマンすることないかな