生徒さんのお話をします。

 

「私の髪、主人が結ってくれたんです。」

 

レッスンを終えて身支度をしながら、Oさんがちょっと照れながら言います。

後ろで丁寧にまとめてありました。手先が器用なご主人様です。

 

Oさんは昨年9月に転倒が原因で左肩を複雑骨折し手術されました。リハビリの効果がありピアノが弾けるようになるまで回復しますが、まだまだ思うように動きません。

生活の中で、腕を上げる動作がいかに多いことか!!身の回りのことで一人では難しいことをご主人が全て手伝ってくださるそうです。

 

「それでも、ピアノは続けたいの。レッスンは楽しいし、リハビリになるから!」

 

そう言って、術後4か月でレッスンを再開されました。レッスンする喜びは大きい。教室で再会した時はOさんがすごーく嬉しそうだった、あの日の感動は忘れられないなぁ。

 

「でも、両手ではもう思うように弾けないの。」とOさんの表情がくもります。

Oさんの悩みは、ピアノを弾くと短時間で左腕に痛みやしびれが出ること。ブラブラ、と手を振ると症状が和らぎ、また弾けるようになりますが、長くは続けられません。

また、左手の低音部への移動でも、肩にひっかかりを感じます。

 

ショパンのワルツやノクターンがお好きで、のびのびと演奏していた以前のOさんを思うと、私まで悲しい気持ちがこみ上げてきます。

 

75歳とご高齢ですが、笑顔がチャーミングで若々しく、彼女のようにピアノと共に人生を歩むことができたらどんなに素敵だろうと思います。

そこで、Oさんの今後のピアノライフのために右のみ、左のみで演奏できる「片手のための曲」について情報を集めています。

 

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左手のための曲は3000曲程。

それに対して、左手を使わずに右手だけで弾くことができるピアノ曲は250曲程だそうですね。「左手のピアニスト有馬圭亮」2014年の記事を参照)

 

例えば楽譜取扱い店で検索すれば多くの楽譜は入手できるようです!(片手のための作品等)気になるものはあるのですが、実際に手にとってから購入できたらなぁ。

大手楽器店に置いてありましたが、数点のみで在庫が少ないです。

生徒さんにぴったりな曲を探す旅ですね~。私の新たなミッションです!

 

このブログを読んでくださった方、なにかよい案、情報があれば教えてください。

どうぞよろしくお願いします。