2024年3月30日

神戸市長田区にある小学校の元校舎、ふたば学舎にて

ピアノ演奏の機会に恵まれました。

 

ふたば学舎のことは全く知らなかったのですが、

写真を見た瞬間に一目惚れ♡

 

こういうレトロな場所、大好きなんです!

 

「絶対ここでピアノ弾きたい!」と参加させていただきました。

 

調べてみると、

ここは神戸の長田にあった小学校。

昭和4年に建てられ、戦後、震災を乗り越えた小学校の元校舎。

 

それに、長田を訪れるのも初めて。

 

当日は、ちょっとワクワクしながら会場に向かうと、

こんなものに遭遇!

 

 

こんな所に、ポンプ井戸の跡!

地元、盛岡では小さい頃から時々見ていたけれど、

こんな都会で見られるとは!

震災があっても、残っていたんですね!

 

そして、会場のふたば学舎に到着!

 

 

素敵な造り!

校舎自体もレトロで素敵ですが、

中に入ると、レトロなだけでなく、

当時の小学校の様子が偲ばれるかわいらしい空間があちこちに…

 

 

 

 

 

デジャヴなこの空間。

妙に落ち着きます。

時間があったので、しばらくまったりして過ごしました。

 

当時の子供たち、地域の人たちの様子に

思いを巡らしながら、最上階にある講堂へ。

 

元講堂だったこの場所にはグランドピアノが設置され、

演奏会が開ける空間になっていました。

 

そこで 藤井修作曲「楽園の庭」(全3曲)

「ボダナートの風」を聴いていただきました。

 

木造の講堂に響き渡るピアノの音色は、

何とも柔らかく心地の良いものでした。

 

 

その時の「楽園の庭」の演奏は、こちら。

 

 

 

 

 

亡くなった夫の作品、ということで

触発された側面があったのかも知れませんが、

演奏後、ある方が、震災で亡くなった方のことを急に思い出したと

涙を流された場面がありました。

 

その方の亡くなったお知り合いは、

この長田にお住まいだったそうですが、

震災でこの長田のコミュニティーが壊れてしまったこと、

そして当時の行政の急な復興のやり方にも憤りを感じられ、

思い出すと悲しい、と言われていました。

 

震災当時のこの界隈のことも何も分かりませんが、

人々の色々な思いがあることだけは、

ひしひしと感じられました。

 

改めて、音楽の力の大きさをも痛感しました。

 

さて、演奏の後は、

以前から気になっていたブラジル料理のカフェ「Zun」へ。

 

 

夫が亡くなった後にたまたま観た

テレビ番組「よ~いドン」(関西テレビ)

サンバを極めている「Zun」のオーナーさんが

となりの人間国宝さんに認定され、

そして、そのお店で

ブラジルのソウルフード「フェジョアーダ」

食べられることを知りました。

 

「フェジョアーダ」は、

夫がラテン音楽を勉強するために通った

東京にある小野リサのお父様のお店「サッシペレレ」

食べていたもの。

 

ラテンパーカッションを必死に学んだ思い出と相まって、

夫にとっては思い出の料理だったそうです。

 

生前、何度も「またフェジョアーダを食べたい!」

と言っていたものでした。

 

長田にフェジョアーダが食べられる店があると知っていたなら、

生きているうちに連れてきたかった…。

 

心の中で、「一緒に食べようね!」と言って

いただいてきました。

 

 

そのとなりの人間国宝さんになったオーナーさんとも

たくさんお話させていただきました。

何と、この日は、オーナーさんのお誕生日でもありました!

 

面白いお話、不思議なお話もいっぱいあって…。

こちらのブラジルのモルフォ蝶の額にまつわるお話も、

元々ブラジルと深いご縁のある方だったんだなぁ…と。

 

 

そして、となりの人間国宝さんと言えば、

夫も10年ほど前に認定されました。

 

でも、一番伝えて欲しかった音楽の話が

ほとんどカットされていたので、

夫はちょっと不本意だったようでした。

(私も残念に思いましたが…。)

 

 

ともかく、

夫のピアノ曲を演奏して、

夫がが食べたがっていた料理をいただいて。

そして、皆さんの色々な思い…

 

何だか感慨深い一日でした。

 

こんな機会を作ってくださった

ブリランテピアノサークルの椿先生に感謝です♡