4月は、

何かと京都に行くことがよくありました。

 

京都駅、と言えば、

以前の記事にも書きましたが、「ストリートピアノ」

 

あれからも、何度か訪れました。

エレベーターを上がって、上がって…

屋上に設置されたディアパーソンのグランドピアノを弾いてきました。

 

ところで、

京都駅には、なんともう一つストリートピアノがあるんです。

 

改札を出てすぐ、

お土産屋さんも立ち並ぶ人通りの多い南北自由通路に

アップライトピアノが設置されています。

 

ただ、

何かイベントがあるとこちらのピアノは奥に引っ込められます。

 

そんな訳で、

こちらのストリートピアノは

なかなか弾く機会に恵まれませんでした。

 

「もしかしたら、観光客が多くなったので、

撤去されたのかな~?」と思っていましたが…

 

ありました!

 

空いているタイミングを見計らって、

こちらのアップライトを弾いたり、

屋上のグランドピアノを弾いたり、

両方とも弾いて帰ったり…

ということを4月は何度か繰り返しました。

 

弾く曲は、

「今、しっかり弾きこみたい!」と思っている

「星の歌」「ボダナートの風」

 

待っている人の状況を見ながら、

1曲だけ弾いて次の人に交代したり、

2曲弾いたりしていました。

 

で、こちらのアップライトピアノは

人目の付きやすいところにありますので、

弾くのはこそこそ勇気が要ります!

 

それに加え、音がかなり狂っており、

状態はよろしくありませんでした。

 

でも、

以前お世話になっていたロシア人の先生は、

「うまく弾けなのを、ピアノのせいにしてはいけません!」

ときつく言われていました。

 

確かに、昔のロシアには、

質の良いピアノはなかったのでしょう、

そういう中でも、恵まれている環境にいる国の人達より

はるかに高い技術を身に付けてきた訳ですから、

上手く聴こえるかどうかは、ピアノの質ではなく、

本人の演奏次第なんですよね。

 

状態のよろしくないピアノでも、それでもキレイに✨

心がけて弾いてきました。

 

そして、

見知らぬ多くの方々から何度も拍手を頂きました。

 

外国からの観光客の方々、

日本の方々、

色々な方から

「誰の作品ですか?」「良い演奏だった!」と

声もかけて頂きました。

 

弾いてよかった。

感謝です💧

 

前の記事にも何度か書きましたが、

もうはっきり言って精神状態は滅茶苦茶😢

 

「しっかりしなきゃ」と自分に言い聞かせていますが、

夫のあの滅茶苦茶な死に方を思うと涙が止まらなくて、

もう胸がはちきれそうで、

「私、鬱かも…」と何度か思いました。

 

正直、

ピアノを弾けるような精神状態ではありませんでした。

 

でも、

夫が亡くなる前から予定されていた演奏会がある、

夫の曲を弾くことが夫の供養になる、

夫の曲を広めるのが残された私の役目、

と、何とか自分を奮い立たせてきました。

 

4月初旬に「ボダナートの風」を初演する前も、

やっぱり演奏は無理かも…

出演辞退しようかな…

と思いました。

 

そんな時、

たまたま夫の晩年に介護関係で知り合ったMさんが家を訪ねて来たので、

「人前で演奏する自信がない。

演奏会が近づいているので、ちゃんと弾けるかどうか聴いて欲しい」

と無理矢理お願いしてピアノを聴いてもらったら、

「ボダナートの風」を弾いた後、

「人生のすべてが詰まっているみたい!なんてすごい曲…」

と、泣いて感動して下さいました。

 

「ボダナートの風」は、

かなり個性的な曲なので、

聴衆の受けは良くないだろうと勝手に思っていただけに、

Mさんの反応は意外なものでした。

 

Mさんの反応に私も自信を頂き、

初演をやり遂げることが出来ました。

 

ニューヨークから来たご家族にも、

「ボダナートの風」は素晴らしい!

と絶賛されました。

(全く恐縮してしまいますが…)

 

そして、京都駅のストリートピアノで

皆さんから頂いた拍手や、

かけて頂いた言葉で、

「自分はもう駄目じゃない!

こんな精神状態でも、ピアノは弾ける!頑張ろう!」

と思えるようになりました。

 

私を成長させてくれた

京都駅のストリートピアノに感謝💖

 

 

記念に写真を撮ったら、

不思議な美しい赤い光の筋が写り込んでいました。

 

今までも、写真を撮ると、

「座敷わらしちゃん」と私が勝手に呼んでいる

不思議なたまゆらが写り込むことは時々ありましたが、

その類でしょうか。

 

夫か精霊か、

喜んで来てくれたのかな。