先週〜今週は、
・K先生のC3Bのオーバーホール
・通常の外回りやクリーニングのピアノの納品
・学校調律
・コンサート調律や発表会のお手伝い&出演
といったお仕事をしていましたニコニコ
コンサート調律と発表会はまた後日ブログにアップします!

まずは先週よりスピードを上げて進めているK先生のヤマハのグランドピアノ「C3B」の張弦、ハンマー交換の様子をご覧下さい♪
まずは弦枕フェルト作成↓

バック部も合わせてこの作業、以外と時間を要する作業です汗
チューニングピンホール掃除↓
デュープレックスバーを磨き上げ↓
周りをカバーしたりジャッキをセットして、下準備完了〜チョキ
チューニングピン太さ測定↓
同じφ7.10mmでもこのように差があるため、分解前に測定したトルクに合わせて使い分けますニコニコそのため2台分のチューニングピンを用意しないといけませんあせる
高音・次高音張り終わり↓
中音のアグラフ交換前に念の為弦高測定!
交換前↓
交換後↓弦高一緒なので問題なし!
今回も応力とインハーモニースティの計算上若干元の弦の太さと変えている部分がありますチョキ
中音を張り終わりましたら交差している月内の部分の駒打ち↓
ヒッチピン打ち↓
リボンを編み込み↓
ベース弦を張る前にこの作業を終わらせておかないと後が大変ガーン
そしてベースもアグラフ交換↓
ドイツの「ヘラーベース」より取り寄せたベース弦↓やはり今は発注してから届くまでけっこう時間がかかりますショボーン
全弦張り終わりましたクラッカー
全体の駒・ヒッチピン打ちをし↓
ある程度張力を上げたら3本弦の真ん中の弦の位置決め↓真ん中のヒッチピン(赤←)から真ん中のチューニングピン(青←)までを定規で結び、直線を確認しますニヤリ
真ん中の弦位置が決まりましたら周りの2本の位置決め「三ツ割」をし↓
全体弦振動の伝達を考えて張力を順に上げ、コイルの上げ下げやチューニングピン打ち込みをし、また張力を適正に上げたら爪入れ↓

適正張力にして巻き数が全体合うように張れていたらバッチリです↓

これで張弦は仕上げまで完了!

次はハンマー交換ウインク
ハンマーシャンクを密度に合わせて並び替えニコニコ叩いた音で判断します↓


密度が高い=硬い→しなりが少ない
密度が低い=柔らかい→しなりが多い
かなりの差があるわけではありませんが、しなりの多いシャンク、少ないシャンクはそれぞれどこが適しているかというものがあるため、それぞれを適材適所に振り分けますグッド!
そして日にちをおいて何度も走りを見直していきます♪
そしてこちらはハンマーヘッド↓レンナーの「ヴァイケルトスペシャル」キラキラ最高級ハンマーです!
予備のハンマーがあるため、後を考えて除外します↓
各セクションの端のハンマーに中心線をひき↓
穴開け位置に印をつけます↓
ハンマー穴開け治具の設定↓左右角度はダイヤル式で微調整も出来ますが、前後角度は固定式なのでかなり気を付けて設定汗
元のハンマーの前後角度は91°
今回は前後角度は元と同じで、穴開け位置を少し変えますニヤリ理由は後程…
センターポンチで中心位置に印を付けて↓
穴開け開始!
念の為シャンクに仮止めし、前後角度が大丈夫か確認↓

左右角度のあるベースや中音は、穴開けスタート地点の表面位置は中心より少しずれることで、ウッドそのものの中心を貫くことが出来ます♪方眼紙等で模型を作り、スタート地点の表面位置を割り出した結果、左右角度が5°の場合は5.1mm(8.5×11.0のウッド場合)でしたチョキ↓はそれを図にしたものです

全てのヘッドの穴開け完了!
穴開け後は左右をテーパーに削り↓
打弦点に印を付け↓
各セクションの両端の1個隣のハンマーを元のハンマーに付け替え↓
膠にて↓
各セクション少し両端のハンマーを接着↓
念の為アクションを筬にセットし、現物と合わせて2点を確認します。
まず打弦点↓
そして弦のアタック角度↓
アタックする瞬間ハンマーは弦に対して90°じゃないと、音が全然出なくなりますのでかなり重要ですグー
弦はフロントから駒(上図では右から左)に対して緩やかに高くなっていくため、その弦の角度も考えてハンマー接着角度を決めないといけないんですね汗穴開け前後角度とウッド中心からシャンクセンターピンまでの長さ(↓)、弦高とセンターピン高さが元のハンマーはどうだったか、またそれで音は良かったかにより穴開け位置を決定しますニヤリ
それらを全て加味し、元の穴開け位置より中音〜高音は1mm穴開け位置をずらしましたが、鳴りが全然良かったため、接着した両端の基準に合わせて全てのハンマーを接着していきますウインク打弦点とハンマーがテーパー状に接着されているか↓
そして↓テールの内側が綺麗に揃っているか↓
この3点が問題なければ、前後角度も位置も問題なく接着されていますグッド!何度もやっている作業ですが、未だにかなり集中してやならいと、なかなか上手く出来ない作業です汗しかし、今回も上手くいきました!
一晩おいて乾かし、翌日テール加工と同時にはみ出たシャンクを削り↓ベルトサンダーにテール加工専用治具を装着して使います照れ

テール加工前が上、加工後が下↓
低音や中音の角度があるハンマーも↓
シャンクに90°に削れます↓
この治具を発明した人は本当に凄いといつも思いながら作業しています!
一般的には先にテール加工してからヘッドをシャンクに接着するのですが、こちらのやり方の方が手間とはいえ綺麗にテールが揃いますので今はこちらの手順でやっています↓
そしてバックストップしやすいようにテールにヤスリ目を入れ↓あまり入れすぎるとバックチェックの皮が減りやすいため、ある程度…
これでハンマー接着も完了〜クラッカー
一昨日でダンパーフェルト交換も完了しましたが、そちらはまた後日…
その他細かい修理作業もほぼ終わりましたので、残すは調整のみ!ここまで進むとやっと一安心出来ますウインク

ここ1週間は外回り調律ももちろんやってました!
昨年よりご依頼頂きました塙町のお客様のピアノ↓ 
毎年お世話になっている棚倉町のお客様の「オオハシ」↓
ご新規でご依頼下さった郡山市のお客様↓
そして先日よりお預かりし、サイレントキッド取付や整調を行い㈯納品した郡山市の先生のお嬢様のピアノ↓
ペダルも綺麗に磨きましたキラキラ
スペース的にギリギリでしたが、何とか無事納品出来て良かったです!これからも宜しくお願い致します♪
以前オーバーホールしたヤマハのC5↓フレームの色が綺麗↓

そして今年は郡山市の学校の調律も一部お受けすることにならました♪
学校調律で必要なものは、小さい掃除機と「延長コード」↓ピアノからコンセントが遠い場合も多々あるため…
まずは掃除から↓
やるケースが多いですあせる
時間的に学校調律をお受けするのは難しいと思ってましたが、郡山市の子供達に良い音を聞いてもらいたいという一心で、今年はお受けすることにしましたグッド!担当地区全ての学校ピアノ、全力で調律します!


そして先日あった、とても素敵なお話ウインク


仕事中タイヤを側溝に脱輪させてしまいましたガーン
途方に暮れていたとき、たまたま近くで作業していたアーク引越センターの方々が助けて下さりました。
作業を中断し、ジャッキやブロックを持って来て…
お名前を聞いても「いや、いいっすよ!」と爽やかに立ち去られていきましたおねがい
皆さんカッコよかったです!お客様のお宅に向かっている最中でしたので、本当に助かりました!本当に有り難うございました!


ピアノアトリエ郡山楽器
〒962-0302
福島県須賀川市柱田字道智59
TEL 0248-61-9884
携帯 090-1752-6347
Email pianoatelier@kooriyamamusic.com

1級ピアノ調律技能士
スタインウェイ会会員
ヤマハ・カワイといった国産ピアノから、スタインウェイ・ベーゼンドルファーといった輸入ピアノまで、調律・調整からオーバーホールまでお任せ下さい♪
郡山市・須賀川市を中心に、福島県全域から隣県(山形県・宮城県・栃木県・茨城県)、首都圏にて活動しています!