末が近づいてきました。

年末といえば、第九が流れることが多いですね。

 

 

 

 

 

実は、このすごい交響曲をつくったベートーベンは、

いくつもの困難やタブーを乗り越えています。

それが、人間の存在の根幹に響くような作品となって届くのでしょう。

 

 

・晩年の耳が全く聞こえない中で作曲した

・歌が入る交響曲はタブーだった

・詩人シラーの歌詞は、元々、自由と平等を表すものであったところ政治的な圧力を受けて修正した経緯があった。

 

 

歌詞を見てみると

Freude(喜び)ではなく Freiheit(自由)

誰もが平等だということを伝える歌がもとにだったんですって。

歓喜の歌は、シラーがフランス革命後にドイツの学生に向けて書いた「自由賛歌」がもとになっていたところ、

政治的圧力があり、書き直したものが「歓喜に寄せて」という合唱曲の歌詞となっている経緯があるようです。※出典末尾

 

 

ベートーベンはどうしても言葉にして伝えたくて歌をつけたと思われるけれど

そのせいで、第九は初演後22年間演奏されなかったそうです。

 

 

先ゆく人として、ベートーベンがつくった音楽に

時代がついてきて今がある

そんな風に感じられます。

 

 

生きている喜びや、音楽や言葉で愛を表現する喜びという意味では

置かれている環境や国、立場に関係なく誰にも平等に与えられていますから

音楽とこの歌詞からも十分に伝わってきますね。

 

 

今の時代で考えてみると

正しい、間違っている、優れている、劣っている

そんなことを凌駕して誰もが自由で平等で喜びに満ちているということが

伝わる楽曲であるように感じられます。

 

 

この度、私自身、来年の5月に第九の初演の地で第九を歌うことになりました。

板東俘虜収容所のある徳島県鳴門市に全国そして海外からも集まって歌っているんです。

 

 

以前からコーラスしたいな~と思っていたら

声をかけてもらって参加することになって・・・

 

 

で、「いや~いくらなんでもあんな高音は出ないわ~」と

楽譜をみて音楽をきいて

ソプラノではなく、

アルトのパートの音取り練習して

臨んだ初日。

 

 

「声はソプラノですが、どうされますか?」

 

 

という流れで

ソプラノを歌わせていただくことになりました。

 

 

でも、その後、私ソプラノ歌いたかったんだ

という思いがドバっと出てきて

願望って本当に向こうから叶えてもらえるということを

またまたありがたく思ったのでした。

 

 

ただ、ネックなのはめちゃくちゃ高音域ということ。

高い「シ」が出てくるしな~。ガーン

うぅ~ほら、出ないやん・・・。

と最初は途方にくれました。

 

 

とはいえ、歌うことが楽しくて

更には

ベートーベンの第九って本当に素晴らしいと感動したこともあって

練習が苦にならない。爆  笑

 

 

練習は車の中でやっていたのですが

ここでなら声を出してもOKかも

という場所を見つけました。

何と時々夜ウォーキングに行く長~い橋の上。キラキラ

 

 

確かに車もいっぱい通るし、

川しかないし

今は寒いのでウォーキングに来ている人も少なく

スマホからコーラスを聴きながら歩きながら歌ったりしていました。

 

 

そうした甲斐もあって

最初全くでなかった高音域が少しずつ出るように。

 

 

指導してくださる先生や

コーラスでお会いする皆さんのおかげもあり

少しずつ何とかなってきました。キラキラ

練習が待ち遠しい毎日です。

 

 

 

ところで、

晩年のベートーベンは耳が聞こえなかったそうです。

そんな中で作られたこの曲は

それを凌駕する生きる喜びに満ちていることを感じます。

 

 

だからこそ時代を越えて

世界中から愛されてきたのでしょう。

 

 

板東俘虜収容所でも

戦争という時代のつらさを超える喜びを

音楽を奏でる人と聴いている人で

分かち合ったって感じます。

 

 

鳴門市文化会館は耐震工事のため

しばらく使えないことから

本番は、鳴門教育大学の体育館で演奏されるそうです。

 

 

しかし、元々が俘虜収容所で初演となった経緯もあり

場所の手狭さや音響設備について不満の声もなく

かえって何もないところで一から音楽を作った歴史を思い起こすことができると

いうお話もお聞きしました。

 

 

ご自分を生きるだけで

歓喜の世界は常にあります。

生きているだけでまるもうけだし

生きて様々な出会いと別れ、経験を重ねられることそれ自体

喜びそのものです。

 

 

そこに意識を戻していきましょう。

 

 

最後までお読みくださってありがとうございます。

 

 

最近、出会った天使の歌声です。

徳島少年少女合唱団13:00~あのメロディを歌っています。⇓

https://www.youtube.com/watch?v=O7qT93E33a0

 

 

 

歌詞の日本語訳のひとつ

 

歓喜よ、神々の麗しき霊感よ

天上の楽園の乙女よ

我々は火のように酔いしれて

崇高な汝(歓喜)の聖所に入る

 

汝が魔力は再び結び合わせる

時流が強く切り離したものを

すべての人々は兄弟となる

汝の柔らかな翼が留まる所で

 

そうだ、地上にただ一人だけでも

心を分かち合う魂があると言える者も歓呼せよ

そしてそれがどうしてもできなかった者は

この輪から泣く泣く立ち去るがよい

 

すべての被造物は

創造主の乳房から歓喜を飲み、

すべての善人とすべての悪人は

創造主の薔薇の踏み跡をたどる。

 

口づけと葡萄酒と死の試練を受けた友を

創造主は我々に与えた

快楽は虫けらのような弱い人間にも与えられ

智天使ケルビムは神の御前に立つ

 

神の計画により

太陽が喜ばしく天空を駆け巡るように

兄弟たちよ、自らの道を進め

英雄のように喜ばしく勝利を目指せ

 

抱き合おう、諸人(もろびと)よ!

この口づけを全世界に!

兄弟よ、この星空の上に

父なる神が住んでおられるに違いない

 

諸人よ、ひざまついたか

世界よ、創造主を予感するか

星空の彼方に神を求めよ

星々の上に、神は必ず住みたもう

 

 

 

※出典:作曲家・三枝成彰さんが語る、ベートーヴェンにまつわる意外な話

https://at-living.press/culture/20606/

 

 

 

 


 

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