今日の生徒さんは「乙女の祈り」を練習しました。

ポーランドの女性作曲家バダジェフスカの作品であり、ピアノの発表会では定番となっている曲です。オルゴールでもよく聴きますね。

生徒さんは男の子ですが、ロマンチックな曲が大好き。指がまるでショパンのように長いので、あの連続のオクターブも難なく弾けます。小鳥のさえずりのようなかわいらしい高音のトリルや、優雅なアルペジオをきれいに弾けるように練習中です。仕上がったら、発表会で弾きたいと言ってくれています。今から楽しみです。

 

そんな「乙女の祈り」は、意外なことにバダジェフスカの母国ポーランドでは、余り知られていなかったようです。実はバダジェフスカはアマチュアの作曲家だったようで、作る曲が余りにシンプルだったので、生前は良い評価を受けませんでした。

しかし、川崎市在住のポーランド人ジャーナリストのドロタ・ハワサさんが、日本で「乙女の祈り」が多くの人に演奏されていることを知り、彼女について徹底的に調べました。そして「乙女の祈り」についてラジオで語ったところ、多くの反響があり、その作品が見直されることになったようです。長い年月をかけて再び脚光を浴びたバダジェフスカの存在。2011年には彼女の曲のコンサートが開催されたとか。荒れ果てていたお墓もきれいに整理されたそうです。