8月31日 上岡敏之✕読売日本交響楽団 19:00 サントリーホール
【プログラム】
ブルックナー : 交響曲第8番 破綻耕 WAB108(ハース版)
Ⅰ.Allegro moderato
Ⅱ.Acherzo:Allegro moderato
Ⅲ.Adagio:Feierlich langsam.doch nicht schleppend
Ⅳ.Final:Feierlich,nicht schnell
指揮:上岡敏之
読売日本交響楽団
なんかすんごい良かったー!
当初の指揮者はローター・ツァグロゼク氏でしたが、肺炎の診断を受けけ来日が不可となったので、代役として急きょドイツ在住の上岡敏之氏が振ることになりました。
上岡さんのお名前はよく目にしていましたが、私は今回お初。
直前での交代となり、急きょドイツから来日されたそうです。
ブルックナーの第8番は、2019年に来日したWPOとBPOが揃って同じプログラムで聞いた以来。
その時にもとても良かったし、ブルックナー初心者の私にとってはまたいつか聞いてみた曲となったのでした。
ステージに登場した上岡さんは少し足取りが重たそうで、指揮台へ上がる時も手すりを捕まってゆっくりと上がる。
これから90分近い大曲を無事に振れるのだろうか?と余計な心配をしてしまった私。
ところが…
終わってみれば、なんか分らないけど気持ちが高揚して、なんかぞわぞわ
指揮台の上の上岡さんは派手ではないけれど、グイグイと気迫ある指示をオケにむけて、それに答えるオケも素晴しい
長めのワーグナー休止は、こちらも思わず息を止めてしまった。
ぐぐぐ~~っと抑える弱音、かと思うと爆発するかのような強音。
場面転換がドラマチック
第3楽章だったか、ホルン隊と弦との掛け合いのとこはめちゃ良かった
もちろんワーグナーチューバの牧歌的な音は好き。
3台のハープも素晴しかった。
16型の弦は力奏で、特にヴィオラの存在感有り。
第4楽章の行進のところが聞えてきた時には、もう最終楽章かぁ~と。
休憩なしの90分があっという間で、最後のちょっと丁寧なミ~レ~ド~の後、上岡さんがゆっくりと手を下ろしたあとも、客席は固まったように静けさに包まれてました。
そして誰かが拍手したのをきっかけに、やっと割れに返ったかのように客席からもブラボーが飛び交って拍手の渦
私にはまだまだ敷居の高いブルックナーでしたけど、
何がどうとかではなくて…と言うか「何がどう」とか分る以前のレベルですけど、純粋になんか感動してしまった
WPOやBPOの時より、なんか血が騒ぐと言うかこみ上げてくる物がありました。
上岡さんはバッティとかみたいに見た目に派手なタイプではないですけど、彼自身から発せられるパワーみたいな物にオケがそれに答えてこちらに響いてくる感じに、すっかりやられたって事かな。
うぉーーな上岡節満載のブルックナー8番でした!読売日本交響楽団でツァグロゼク氏からの急な代役。次は11月の大阪フィルです。#上岡敏之 #toshiyukikamioka pic.twitter.com/JLzOPGEM8j
— Dirigent Kamioka 指揮者・ピアニスト 上岡敏之 (@kamiokawebsite) August 31, 2023
まだまだマーラーの時のようにブルックナーにハマる予感はないのですけど、少しずつこの先、聴けるチャンスがあるといいなと思いはじめましたよ。
…と思ってたら、今月、またもや読響でブル4のチケットを買っていた