6月26日 ラハフ・シャニ指揮ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団 19:00 東京芸術劇場コンサートホール

 

 

 

【プログラム】

 

ラフマニノフ : ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 Op.30 *

          Ⅰ.Allegro ma non tanto

          Ⅱ.Intermezzo.Adagio

          Ⅲ.Finale.Alle breve

 

チャイコフスキー : 交響曲第6番 ロ短調『悲愴』 Op.74

            Ⅰ.Adagio-Allegro non troppo

            Ⅱ.Allegro con grazia

            Ⅲ.Allegro molto vivace

            Ⅳ.Adagio lamentoso-Andante

 

*ピアノ:藤田真央

 

指揮:ラハフ・シャニ

ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団

 

 

ラフコン3番に悲愴、そしてソリストが真央くんと言う事で、めちゃ楽しみでした爆  笑爆  笑爆  笑

 

 

若手指揮者のシャニさんは、34歳。

去年8月のPMFオーケストラで初めて聞き来ましたが、

テンポもよく見てて気持ちの良い指揮をするなぁ~と好印象ニコニコ

 

今年はこのロッテルダムフィル、そして11月にイスラエルフィルとも来日予定と言う超売れっ子指揮者。

最近、若手のイケメン指揮者がどんどん出てきて、そして活躍めざましい照れラブラブ

 

 

(シャニさんについて無料パンフから転載)

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真央くんのラフコン3番は去年の12月に聴きました。
その時も素晴しい演奏でしたけど、この日も間違いなく素晴しかったびっくりマーク
 
 
そして何よりオケがめちゃ私好みの音ニコニコ飛び出すハート
弦が力強くてたくましく、それでいて華美キラキラ
同じオランダの名門オケ@コンセルトヘボウ管の“絹のような音”に比べると、
ちょっといぶし銀っぽい笑
だけど、金管はめちゃ華々しく鳴っていて、これも好みニコニコ飛び出すハート
これらが合わさってすごく厚みのある音でした。
 
 
芸劇の3階席だったのでステージまでちょっと遠かったですが、
そのオケの音色と柔らかな真央くんのピアノがしっくりと噛み合って、
あっという間の約40分でした。
 
真央くんはあまり強打するタイプではないですが、
でもなぜかオケの厚みのある音の中からしっかりと真央くんの優しくて柔らかいピアノが際だって聞えてくるのがとても不思議で素晴しい!
 
まさに超絶技巧の嵐のこの曲ですけど、
多分、2番よりも3番の方がぜったいに好きだろな~と思えるような軽やかさでした。
そしてやっぱり楽しそうだった。
 
 
終演後もシャニさんとガッツリと抱擁した姿が、印象的。
オケのみなさんも笑顔でソリスト、そしてマエストロに拍手喝采拍手拍手拍手
 
 
何回かのカーテンコールのあと、真央くんアンコールは、
ショパン:エチュードOp.25より第1番「エオリアンハープ」
 
キラキラと美しい音キラキラキラキラキラキラ
 
拍手は鳴り止みませんでしたが、
いきなりステージにピアノの楽譜置きと椅子がもう1つ運び込まれました。
 
 
え?楽譜??
椅子??譜めくりさん?キョロキョロはてなマーク
 
 
と思ったら、真央くん、そして楽譜を手にシャニさんが登場し、
なんとなんと、お二人での1台ピアノによるアンコールルンルンルンルン
 
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第10番Op.72-2
 
↑の無料パンフの抜粋内にもありますが、シャニさん、ピアニストとしても有能。
CDも出していますね。
まさかの指揮者・ラハフ・シャニ、ピアニスト・ラハフ・シャニ(ピッチャー大谷、打者大谷みたいw)を堪能できました~ウインク
 
 
 
そして『悲愴』。
やっぱりこの曲はすばらしい。
 
第1楽章の終盤、嵐のような場面がティンパニのドラムロールで突如として終わって、穏やかな弦の音、そしてクラリネットの美しいソロ。
嵐が止んだ穏やかな空が目に浮かぶ。
そしてその後のトランペットや金管による、まるで真っ赤な夕焼けが現れたようなメロディのとこがめちゃ好き!!チューラブラブ
そのまま静かに終わるけど、ここはいつも私のウルウルポイントです。
今回も間違いなくウルったえーん
 
 
第2楽章は踊るようだった。
シャニさんの軽やかで緩急のついた指揮がとても楽しい。
ワタシはこのヘンテコな5拍子がいつも聞いててクセになるw
 
 
力強い第3楽章、そして静寂の第4楽章。
終盤の銅鑼はとても物静かだった。
以前、ちょっと大きめなのが好きって書いた事があるけど、
この日の銅鑼はほんとに物静か。
誰かに、何かに、弔い、哀しみの気持ちを現してるのだと思うけど、
なんかすごく良いと思った。
心に染みました。
 
 
最後、コントラバスの消え入るような音の余韻を残したまま、
かなり長い間静寂が続きました。
30秒?1分?
それぐらいと感じるぐらい。
その間、誰も音を立てることなく、ホールの空気が静寂に包まれてとまってた。
 
 
そして静かにシャニさんが動くと、ブラボーが飛び交い拍手の嵐。
素晴しい!ぶらぼ~~~拍手拍手拍手拍手拍手
 
 
ゲルギーなどに比べると、第2楽章や第3楽章は緩急の付け方がすこしリズミカルだったり若々しい感じがあり、でも、第1楽章や終楽章の抑えるところはググっと聞かせる。
表情豊かと思いました。
個人的にはかなり好き。
 
 
そしてこの曲のあとにはアンコールは要らない、と思っていたら、
シャニさんが指揮台へ。
 
え~~ここでまさかの雰囲気ぶち壊す陽気な曲とかだったら要らんけど…
 
と思って美しい弦の音とともに聞えてきたのは
エルガー:エニグマ変奏曲より「ニムロッド」
 
 
思わず、小声で「マヂか…ヤバイ…」と呟いてしまった。
そしてそこからはドバッと涙えーんえーんえーん
本編『悲愴』ではウルウルぐらいだったのに、アンコールで涙止らん。
 
 
思ったけど、「悲愴」のあとにアンコールは要らんけど、
もし演奏するのならこのニムロッド以外はあり得んと思うぐらい、雰囲気そのまま。
 
そして、この時の弦はまるでコンセルトヘボウ管のように美しいツヤのある音。
その音色が更に涙を誘うんですけどね。
 
 
本プログラム、そしてアンコールまで全てにおいて大満足、大感動のコンサートでした。