神奈川県の横浜市と隣り合わせ、JR大船駅から徒歩数分にある湘南のピアノ百貨ショールームからお送りします。
カワイやヤマハピアノをはじめ、さまざまなブランドを扱うピアノ百貨ですが、最近特に中古ピアノの需要が多くなりました。電子ピアノからピアノへの買い替えをピアノ教室の先生から促(うなが)され、戸惑いながらお越しいただくご家族やピアノ教室の先生と一緒にご来店の方も。
自社工房や浜松契約工場などでしっかり整備された、たくさんの中古ピアノを展示し、実際にみて、触れて、弾いて、ゆっくり選ぶことができると、遠方からもご来店予約が入っています。
今回は久々に、ここショールームへ仲間入りしたヤマハグランドピアノのお知らせを。
YAMAHA G3E
間口148:奥行183:高さ101(cm)
奥行き183cmと、設計上無理のない大きさとしてオーソドックスなタイプ。アップライト(縦型)では物足りない。でも一般家庭で使用するのに大きくては(サイズ・音量とも)無理がある。
そんな家庭用グランドピアノとして昔から人気のシリーズです。
このピアノが造られたのは1979年。世ではピアノブームといわれる拡大期。そんな時代になりつつある頃に製造されました。
この頃(1980年前後)の中古は造りが良いから...と、ピアノ教室の先生など専門家にアドバイスされたとの声も聞きます。
確かにこの頃製造されたGシリーズは、バランスの良い音質や音色を持っているとピアノ教室のレスナー(講師)やプロの方にも定評があります。
とはいっても、あくまで中古ピアノですからその整備内容が重要ですが。
造りや環境がよければ100年以上も使用(演奏)に耐えるといわれるピアノ。たくさんの木材や230本余りもの弦、その弦の張力を支えるフレーム(鋳物)を含む金属、そしてフェルトなど多くの部品から造り上げられます。
鍵盤タッチなど弾き心地に直接影響するキーピン。腐蝕やサビをきれいに落として磨かれているか。そのキーピンを支える「ブッシングクロス」と呼ばれるフェルト類も、腐蝕や摩耗があれば新しいものに交換します。
細かい擦りキズへの研磨も含めた磨きで鍵盤も真っ白に。この時代特有の黄ばんで変色した白鍵盤手前(木口鍵盤)も新しいものに張り替えています。
そして実は、部品交換やクリーニングのあとも大切な整備は続きます。
音色をバランス良くきれいな音に仕上げる「整音」。鍵盤の動きや器械の働きを正常にし、弾きやすく調整する「整調」。そして最終仕上げ、チューニング「調律」まで、たくさんの工房や技術者、調律師を介してここショールームに展示されるのです。
できるだけ安心・安心に、ゆっくりピアノを見ていただくため、大船ショールームでは当面の間、ご来店予約制を継続しています。混雑を避けて、楽しいピアノ選びを。