今日は、娘と某音楽ホールの下見に行ってきました。
ここでは、娘のピアノコンクール、その他が行われるのです。
下見なんていらないくらい分かりやすい場所にあるのだけど、
娘には、
空間認識能力(空間認知能力)
があまり備わってないのです。
迷子になってしまうんです。というか、行った事がない場所に一人で行く事は、娘にとってかなりハードルが高い事になります。
実は、この事で、娘は中学生の頃、¨いじめ¨に合いました。
娘にとって校舎内は、まるで迷路。
移動教室のため、何度歩いても教室の場所を、覚える事が出来なかった娘。
中学一年の時、クラス内で一緒に教室移動する友達がいませんでした。
一人で移動していると、迷子になってしまうので、クラスメイトの後ろをついていくしかなかったのです。
そこで、クラスの女の子集団が娘に発した言葉
「何あの子 後ろから、ついて来てない?」
「走ってみよう」
「キャー やっぱり 走ってついてくる」
「ストーカー」
「きもーーっ」
娘に、教室の場所が覚えれず困っている事は、普段から聞いていました。
でも その頃は、空間認知が出来ないなんて私は知らなかったので、的外れなアドバイスを繰り返していたのです。
そこで聞いた、クラスの子達の娘に対する態度。
ショックでした。ショック過ぎました。
「ついて行くな、なんて言えない・・・。」
だって教室が分からないんだもん。一人で移動が出来ないんだもの。
私は、どうしていいか分かりませんでした。
¨なぜ 覚えられないんだろう¨、悩みに悩みました。
またある時、別のいじめがあり、それを担任の先生に訴えた時の事です。
主任の先生から話がありました。
「女の子達が言っていました。後ろから娘さんがいつもついてくると。そういう事は、気持ち悪がられるから、やめた方がいいと思います。それに娘さんは、何かしてもらった時¨ありがとう¨も言わなかったそうです。そういうのは、クラスの子にとっても、気持ちのいいものではありません」と。
私の心の声
「うちの子が悪いと言いたいの?いったいあなたは、何を言ってるの?やめた方がいいって、一人で移動出来ないんだよ?好きでやってるんじゃないんだよ。迷っちゃうんだよ」
「¨ありがとう¨が言えないのは、突然の対処ができないからなんだよ・・・¨ありがとう¨と言いたくてもなかなか、口に出来ないんだよ」
まだ、この時私は、娘に障害があるなんて知りませんでした。
後に、発達検査で知った娘の特性に、娘の苦しみを何も知らなかったことを、後悔しました。
この時以来、主任の先生の言葉を、時々思い出しては、悔しい思いになっています。
・・・・・・
高校に入学する時には、対策を立てました。
オープンキャンパスでもらった地図を片手に、何度かあったオープンキャンパスに毎回参加し、建物内を歩き、娘と確認しました。
校内地図も、じっくり見て、一つ一つ確認しました。
大型ショッピングセンター内の地図を見て、歩く練習もしました。
娘は、建物内の地図があれば、実際の映像とマッチさせて、時間はかかるけど、理解する能力を持っていたんです。
この事に限らず、初めての事に対しては、少しだけ人より時間はかかるけれど、ちょっとした過程を経ると、周りの子と同じだけの理解力を、ちゃんと備えた子でした。
今思えば、中学の時にも、入学時、校内地図をもらっていたんですね。
あの時、娘の特性を知っていたら、最初にその地図を渡してあげ、教室の配置を確認していく作業をしていたら、こんな悲しい目に会う事もなかったって事なんですよね。
冒頭で書いた ホールへの道ですが、これも地図を片手に頑張れば、一人で行くことが出来るのかもしれません。
建物内だけでなく、徐々に外の道に対しても、練習してみようと思います。