「記憶の糸を手繰り天国へ」藤田真央君のモーツァルトピアノソナタ全曲演奏会♪ | piano*演奏会*庭の花

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昨日は三井住友海上しらかわホールへ、藤田真央君のリサイタルを聴きに行ってきました。



よく晴れた土曜日の午後。

もう春が来た?と思うような暖かい日でした。


モーツァルト ピアノソナタ全曲演奏会。
第5回 『記憶の糸を手繰り天国へ』


モーツァルト、ピアノソナタ全18曲すべての演奏の完結です。


第1回は2021年3月でした。

清らかな始まり 



2年近くかけてモーツァルトのソナタ全曲を聴かせてくれるコンサート。

各地で行われてきましたが、昨日の名古屋公演が千秋楽でした。


ベートーヴェンのソナタ全32曲のこういう企画は、何人かのピアニストさんで思い浮かびますが…

モーツァルトは珍しいですよね。

モーツァルトのソナタは…題名がついているものもないし、続けて聴いているとどれも同じように聴こえたり?単調になってしまうかもしれません。


でも、真央君の場合は違う。

真央君独特の音色、真央君でしか聴けない即興的な音楽。

真央君だからできる…と言えるかもしれないですね。





いつものようにニコヤカに現れた真央君。

アラ?ちょっと寝癖?

髪の毛がフワフワと上を向いていますおねがい

2年をかけて走り抜けた演奏会のファイナルという気負いはまったくないみたい。



真央君の音は優しくて柔らかくて、軽やかでまろやか…

ユーモアとウィットに富んだモーツァルトの楽しい音楽。

そのなかに時折フッと見せる翳りのある音色が心に染み入ります。

モーツァルトの美しい調べが会場中に充満して、フワフワと幸せな空気に包まれたようでした。



最後の第18番。

この曲は本当に難しそう。

美しい音の粒が軽やかに流れ、自然に身体がリズムをとってしまいます。

3楽章では「あ~もう終わってしまうなあ…」なんて感傷的な気持ちになりました。


会場中、真央君に対して賛辞の温かい拍手でいっぱいでした。

真央君、本当に嬉しそうでしたおねがい



最後のトークがいつも楽しい真央君。


「今日は4回も間違えてしまいました!

普段は1回しか間違えないんですよ。

藤田真央にしてはレアなケースなんです。

詳細に説明しようと思います。」

!(会場爆笑)


一曲めから「今日は調子がいいからいけるぞ!」と慢心してしまった真央君。

何度も繰り返される同じメロディによく即興を入れるのですが、本当にとっさに入れるんですね。

(その部分を弾いて説明してくれる真央君)

「ここも入れられるじゃん!と思って右手に入れて成功したんです…

が、左手が『え君入れたの?』と動揺してしまい…間違えちゃったんですねぇ」


私もちょっと引っ掛けたのに気づいて、アレ?これも即興かなと思いました笑。


他の3箇所も詳細に弾いて説明。

真央君の演奏中の頭の中が見えるような解説で。

もう楽しい爆笑!!


「すべては藤田真央の慢心からくるもの」と。

「ホント申し訳ない」なんて…

そんなことないない!


本当に素晴らしい演奏、すべての研ぎ澄まされた音、美しいモーツァルトを聴かせていただき、ありがとうございました拍手拍手拍手拍手拍手



全5回の演奏会をコンプリートできて嬉しいです音符

全曲聴かせていただいたことに感謝お願い


真央君、本当にお疲れ様でした💐💐💐



ところで…

会場には、先日リサイタルに行ったマルセル田所さんが来ていらっしゃいました!

お話したい!と思って、終演後声をかけさせていただきました。


宗次ホールのリサイタルが素晴らしかったこと、次のコンサートを楽しみにしています、ぜひまたいらしてください!とお伝えしました。

「ありがとうございます!」と言ってくださったマルセルさん。

とても綺麗な瞳が印象的な、素敵な方でした〜キラキラ