た! さっきから翔輝に色々絡んだりして!」
珊瑚は今にも武蔵に飛び掛りそうな勢いだったが、その肩を突如誰かが叩いた。振り返ると、
「姉さん?」
そこには長い黒髪を流した瑪瑙が静かに立っていた。
「あまり騒がないで」
そう言うと、瑪瑙は床に座ったままこちらを見詰めている翔輝を向き、しゃがんで視線を落とすと、そっとその頬を撫でた。
「ね、姉さん???」
見詰める先で、瑪瑙は静かに笑みを浮かべた。
「安心して。翔輝は私がついてるから。私が、必ず守ってあげるから」
「ね、姉さぁんッ!」
今度は瑪瑙の優しさに感動し、翔輝は瑪瑙に抱き付いた。その行動に皆が驚愕する。大和達なんかはあまりの事に愕然としている。翔輝が抱きつくのは子供っぽい女の子に限るのだが、今彼が抱きついているのは大人の女性である瑪瑙だ。少々胸は足りないかもしれないが、その身体は大人の女性そのものだ。そんな彼女に自ら抱きついている翔輝に、大和達は言葉をなくす。
???武蔵も、ショックのあまり愕然としている。
皆に見詰められる翔輝と瑪瑙。
瑪瑙は自分の腕の中にいる翔輝の頭をそっと撫でた。それは彼が常日頃大和達にしている優しい好意だった。
瑪瑙に頭を撫でられる翔輝はとても心地良さそうな笑みを浮かべる。それは常日頃大和達が見ている笑みとは違った。
――心の底から、安心している子猫のような笑みだった。http://www.652bc.com
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「翔輝???私の大切な翔輝???」
瑪瑙はそう言ってうっとりとする。すると、
「僕も姉さんが大切だよ? 姉さん、大好き」
刹那、衝撃が走った。
翔輝の口から放たれた衝撃の言葉。それは常日頃彼が恥ずかしがってあまり言いたがらない愛の言葉だった。
安心できる存在である瑪瑙だからこそ心の底から言えるその言葉に、大和達の中で何かが音を立てて崩れた。
瑪瑙は、そんな弟のようにかわいがっている翔輝の言葉に「ありがとう」と小さく礼を言って優しく抱き締める。
その時、
「???翔輝から離れろ女狐ッ!」
突如部屋の中にすさまじい怒声が響いた。そのすさまじい怒号に、皆は驚いて声の主を見てまた驚愕した。
そこにいたのは、身体中から殺気を噴出させて憤怒している武蔵。その顔はいつもの無表情は完全になくなり、顔を真っ赤にして怒りで顔を染めている。瞳には灼熱の炎が燃え盛っている。
そのあまりにも恐ろしき武蔵の姿に、大和達もたじたじだ。
「む、武蔵???? ちょっと――うわッ!?」
武蔵は瑪瑙から翔輝を奪うとその前に立ち塞がる。
そして、怒りの眼光で瑪瑙を貫く。
「???私の翔輝に勝手に近づかないで!」
悲鳴に近い声でそう怒鳴ると、今度は翔輝に向き直る。その視線は依然怒りに染まったままだ。
「む、武蔵????」
「???翔輝も翔輝! 私以外の女にデレデレしちゃダメぇッ!」
「え? あ、うん???」
武蔵のあまりの迫力に、翔輝は訳もわからず反射的にうなずいてしまった。
再びキッと瑪瑙を睨む武蔵。だが、瑪瑙は涼しい瞳で武蔵を見据える。いつもと完全に逆パターンになっている武蔵。
瑪瑙はしばし武蔵を見詰めた後、そっとその隣であわあわしている翔輝を見る。
「翔輝。この子は誰?」
そういえばなんかメチャクチャ過ぎて紹介するのを忘れていた事を思い出す。
「えっと、姉さん達は艦魂は知ってるんだよね?」
「まあ、瑠璃から一応は」
「なら話は早いや。えっと、まずこの子が大和。この戦艦『大和』の艦魂だよ」
翔輝に紹介された大和は軽く会釈する。
続いて陸奥、長門、伊勢と次々に紹介していくが、皆かなり警戒しているようだ。どうやら翔輝とあまりにも仲がいい二人に敵意を持つ者までいるらしい。
「そして、この子が武