先月 縁あって、草津温泉に行ってきました。
初めての観光地に 初めてのお湯だ!と思ってワクワクしながら訪れて、かなり風が強くて雪もチラついて極寒だったのですが、めげずにあちこち歩って回っていました。
湯畑なんか、何周かぐるぐる回ったりして。

「ふーん、やっぱり日本三大名湯だけあってすごいなぁ!」と、足を止めて改めて湯畑を眺めていたら・・・

ん?待てよ??
自分この光景、なんか記憶にある。
あー・・・小ちゃい頃、親に連れられて来てるわ!

写真の記憶とかじゃなく、たぶん抱っことかの、すごく幼い頃。
はやる気持ちが落ち着いてきて・・・人の賑やかさ、硫黄の匂い、立ち込める湯けむりなんかの空気を冷静に見たり感じたりした時、じわじわと記憶が身体によみがえってくるものですね。
五感の記憶って、すごいなぁと思いました。


で、これはただの前置きでして、

今日の話は、トリテツさんなんです。
撮鉄。

草津へは電車を乗り継いで行ったのですが、
赤城の山も美しく、秋の景色を満喫しながらのんびりと揺られて、それはそれは贅沢な時間でした。
同時に人間ウォッチも好きな私は、稲刈り後の田んぼの中でカメラを構える撮鉄さんを何人か車窓から見つけて、「へぇ〜!?」と心の中で感嘆していました。
その日はまたお天気も良く、紅葉も綺麗。
ベストシチュエーションでベストショットをジッと待ち構えるその様子、というか、その姿。
ものすごく分かる気もするし、カメラも写真のことも全く知識がないので、その魅力や快感さを知らないから、よくは理解できない気もする。

そして草津駅への最後の電車に乗り換えた時、(えっと、草津駅、でいいんでしたっけ?何線だったかしら?とにかく鉄道にも全く興味がなく覚えようという気がない。)
その最後尾車両に、いたいた。撮鉄さん。
ガラガラな座席にフィルム何個か転がっていて、望遠レンズの何個かをカバンから出して付けたり外したりをしていて、分厚い時刻表とにらめっこしたりもしていました。(こういうことはしっかり覚えてる。笑。)若い方でしたが学生の様子ではないので、プロのカメラマンなのかな?と思ったり。

ある駅に差し掛かると、その人、どことなくソワソワした感じになって、
あ、停車中にホームに出て撮ったりするのかしら?
なんて私 チラ見な感じでいたんですけども、
無人駅ぽいところで電車が止まって、そしたらその方妙に落ち着いて、カメラを手に時間が過ぎるのをじっと待っている様子・・。

時間の調整かなにかで、けっこう長く止まっていたのですが、発車のほんの数分前くらいに、その人は徐に立って、運転席すぐ後ろの窓越しに行き、そこからカメラを構え出しました。そしたらやがてすれ違う別の電車がやってきて、その瞬間にシャッターを切って撮っていました。
何がすごいかって、運転席から見る列車を撮ろうという発想と、何より、その一瞬を狙うために時刻表から状況を読み取れるって、なんだかある意味けっこうな経験数と集中力がないと出来ない事じゃないですか?!
え、これって撮鉄さんの方々の間では普通なことなの?



・・・まぁそれで、これはもう1ヶ月以上も前の光景なのですが、結局何が言いたいかというと・・・

夕べ、頭の中でピアノが鳴っている時に(ちなみにベートーヴェンのソナタ。 3番。)ふと突然その時のことを思い出したんですよ。(ベトソナ自体とは無関係なので、たまたまだったんですが。)

撮鉄と何の関係があるのか?って。

電車のように流れている音楽の瞬間瞬間を撮って(捉えて)いって、隙間なく次々と表現し続ける。
演奏するって、そういうことだ!と。
その目の前の楽譜に対して自ら切り開いて進んでいくのではないんです。
時刻表どうりに走っている電車は何も変わらないように、目の前にある楽譜はもう既に曲として流れているんですよね。

さらに、そこには景色や季節や光と陰などのさまざまなシチュエーションがあるように、
作曲家の思想、調性、リズム、和声などの背景があり、自分もそれらと一体になる。

想像するに、私たちが楽譜から読み取る面白さを感じるのと同じように、時刻表から読み取る電車の動きが、彼らにはたまらないんじゃないかと。

それを捉える真剣な努力と感性がそこにある。

より美しい一瞬のために。




" 一体になる " ってすごく難しいことだと思う。
情感だけでもダメだし、技術だけでも到底無理。
だってそれらを超えたところにあるから。
自身の第六感みたいな域だろうか?
でも磨き続けていけば、必ず到達できる世界です。
そのためには、別の自分、もう1人の自分から常に見つめていないと達し得ない。

一体になるために、いつも客観的に自分を見つめ続ける。そしてあらゆる方向から丁寧に磨いていく。
ただそこに存在し流れている美しい世界に私自身が近づいていくために。





創造的であろうとして


意味の無いものを付け加えてはいけない


自然の原理をよく観察し


それをよりよくしようと


努力するだけでいい " 


                               アントニ・ガウディ




自分自身に対して。
そして音楽に対しても。









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夜の湯畑。
こうして自然に湯温を冷ます。
(ここでの)意味の無いもの(水)は付け加えてはいけないのですよ。





調べて今思い出した!
先程の、草津駅 ではなく、正確には「長野原草津口駅」という駅名でした。 笑。










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東京都福生市の拙宅(マンション 一室)でピアノ・レッスンとピアノ・レンタルを始めております。

ヤマハグランドピアノ C3A・ヤマハアップライトピアノ U1H
1台ずつ入っているお部屋です。

今のところ暫くは仙台の教室がメインであるため、月に一度の上京の際 となりますが、
ご都合が合って希望される方がいらっしゃれば、ご予約いただきレッスンを行なっています。

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私の限られた日程と時間帯ではありますが、
レッスンの空き時間・音出し可能時間内であれば、こちらも予めご予約いただき、お部屋をお貸ししております。





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