演奏するということは、常に流動的であり、機能的であるということ。
しかし、機能からみると構造が見えてくる。そしてまた、構造からみた機能を理解しなければならない。
・・・といった、行ったり来たりの複雑な音楽人生を歩むこと、それは教師というレッスンする立場になった時点からすでに始まるように思います。
だけどその中味は、教師自身も常に成長し続けているということであり、そういう点で、そこにある教育空間においては教師も生徒も対等であるでしょう。
とある先生が、「自分は、自分が持っている知識を伝え教えていくだけ」と言っていましたが、これは生徒に対してはもちろんのこと、目の前にある音楽に対しても失礼な話ではないのか?と感じたことがあります。

小さな成長の積み重ねが大きな喜びと感動に繋がることは、ことさら音楽の世界では、ましてやそこに携わる教師には、かけがえのないものを手にすることができる幸せな道であると言えます。


冒頭の「流動し機能している」演奏は、意味を間違って捉えると、パフォーマンス性の高い"見た目"の動きに走りがちですが、そうではありません。
例えば、ウォーキングをしている人を見た時、腕を直角に曲げ大きく振り、足は腿上げさながらの筋力トレーニングのような歩き方をしている人がいれば、それは自然に発せられた身体にとって機能的な動きなのか?というと、笑みを誘う方も多く、まぁ極端な話ではありますが、やはり目的は違います。
私たちの目的は、当たり前ですが、筋肉を動かすことではなく、音としての表現です。
もちろん過程として手の腱や虫様筋等を育てることは大事でありますが、筋肉を成長させることではなく、育てる目的は、絶対的にその先の「感性」に置かなくてはなりません。

持っているプログラムされた機能を大きく育て、音として音楽としてアウトプットさせていくこと。

そこには機能から見た構造と構造から見た機能の両方が必要となり、一人一人、取捨選択を試みる作業が存在します。

演奏そのものは流動的かつ機能的であるべき という大前提で構造を見ることが大切です。例えば構造と呼べるものの一つとして、現在向き合っている曲であり、作曲家の脳内からアウトプットされ記された楽譜というものがあります。
その構造を見る ということが所謂、楽曲分析に値するのですが、先の大前提が、抜け落ちてしまうとどうなるか?
ご想像通り、頭で分かっているのに表現できない、となる。

逆に、こんなご経験はないでしょうか、
とことん譜面を読み解き、よく勉強し理解を深めてきた曲なのに、本番ではそれらをいともあっさりすべてを忘れて、感じるままに気持ちの良い演奏ができた。
これは、自身の持つ機能性を大きく膨らませていくこと(しかも正しい方向へ教師が導く)を見据えて勉強をしてきた、ということです。
構造をとことん読み解くならば、同等に、いやそれ以上に、弾き込んでいかなければならないんですね。
だから、むやみやたら ということではない意味で、とにかく音を出せ・とにかく声を出せ、ということなのでしょう。
身体に直結させる、ということです。
もっと言うと、
「イメージを取り込む身体」作りです。







フォーカルジストニアの場合、ここの「弾き込む」作業ができないが故に、構造と機能の距離がとてつもなく遠い。
焦って機能のみを取り出してみたところで、そこには「悪化」をたどる道しかないし、楽曲内は理解していても身体の構造を理解して繋げていかなければイコールではないことを思い知らされるし、素通りせず、そこに焦点を当て膨大な時間を費やさなければならないのです。そしてその間には機能的になるために必要な、たくさんの微細な感覚の世界が無数に存在することに気づかされるのです。しかもそれらは豊富な栄養を求めている。
しかしそのことは、
ジストニアを機能だけから見ると、治っていかないように感じる ということで、実際には、構造から見るという範疇だけとってみても、身体は機能しようと準備しているのです。

なぜならそれは、「両手で弾けるようになる」という、目的が明確だからです。

そして、機能が失われた訳ではないのが、フォーカルジストニアだからです。






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私自身の身体を通して、生体としての反応を鋭敏に受け入れる。
その極微な感覚に、私の全部を大きくゆだねる。

あぁ、私はここに居るんだ・・・

と、素直にものすごく幸せな気持ちになる。

「意識に上がってこない」が、「機能が失われた訳ではない」の理由。
普段の生活レベルと、演奏としての日常レベルは もちろん一緒ではない。
そこに目を付けられるか否か、だと思う。








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東京都福生市の拙宅(マンション 一室)でピアノ・レッスンとピアノ・レンタルを始めております。

ヤマハグランドピアノ C3A・ヤマハアップライトピアノ U1H
1台ずつ入っているお部屋です。

今のところ暫くは仙台の教室がメインであるため、月に一度の上京の際 となりますが、
ご都合が合って希望される方がいらっしゃれば、ご予約いただきレッスンを行なっています。

また、個人での練習や お友達同士での弾き合い会(2〜4名ほど)、レッスン場をお探しの先生、受験のためや 発表会・コンサート・コンクール等のための練習ピアノが必要な方など、
私の限られた日程と時間帯ではありますが、
レッスンの空き時間・音出し可能時間内であれば、こちらも予めご予約いただき、お部屋をお貸ししております。





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JR中央青梅線・八高線・五日市線・西武拝島線「拝島駅」北口より徒歩5分





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2017年 8月25日〜27日
             9月22日〜24日

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