私の母はマザーテレサのような人だ。

いつでも誰にでも分け隔てなく優しい。

恋愛にもとことん一途で一生懸命。

そんな彼女はいつも周りから愛され、必要とされ、必要としてくれる場所、人に惜しみなく尽くしていた。

でもそれは、その一方で、彼女の身近な存在である人間にはとてもつらいことで、我慢を強いられる環境の中で、子供はいつも悲しい思いをしていた。

その優しさ、愛情深さゆえ、彼女には守らねばならないものがたくさんあった。

その為に身を犠牲にして、無理をしていることがたまらなく心配で、毎日酔ってくたくたになって帰ってくる母の姿を見ていつも泣いていた。




子供の頃、自身が感じてきた心配や悲しみ。

すっかり忘れてしまっていたけど、気付いたら私は今、させてる側になっている。

大切にしてくれる人に、そばにいてくれる人に、同じ思いをさせてしまっている。

そう思ったらとても苦しくなった。

それでも、今日、突き付けられる現状をいきなり変える力もない。




今は全てを理解者に変え、勝ち得た彼女。

彼女も・・・

こんな感情に苦しんだことあったのかな。