0.序文:
今回のブログでは、これから物理学を学び始めたい(微分積分学及び、ベクトルを理解している)方を対象として、力学について講義していくものです。ですから、もう力学について十分理解している方は読まなくて結構です。読む時間を別の時間にお使いください。

1.物理学とは
物理学とは、(仮想的なものも含む)物体の位置と速度に関する法則を数学を用いて記述する学問です。これ以上の意味はありません。

*現象に意味づけする作業は、『哲学』であり、物理学が負う事ではありません。専門家でも、この部分をわかっていない人がいるので注意*

次章からは、物理学の目的を実現するための基礎中の基礎である力学の説明に入っていこうと思います。

2.運動に関する三つの法則
§2.1.質点
まず、『質点』の考え方からです。私達の身の回りに大きさ、形が無い物体は存在してません。しかし、物理学では物体の形、そして大きさが重要でない時にこれらを無視して一点にみなす事が多々あります。この一点を質点といいます。

*重要な事は、物体がどんなに大きかろうが、形がぐちゃぐちゃだろうが必要なければ、即無視して点と見なして良いという事です。例えば、「太陽の周りを公転する地球を考え、そのおおよその公転周期知りたければ太陽、地球を質点と見なせば良い近似あたいが得られる」というのがあげられるます。*

なお、質点の位置は重心と一致します。重心の定義は以下のとおりです;
まず、考えている物体上の任意の異なる三点にそれぞれ各々重さの無視できる糸の端点を付けて糸の他方を鉛直線(重力がかかる方向の線)に垂直な平面上に糸の他方を付け、物体が静止した状態にします。その時、三つの糸の交点が重心となります。

次節では、断りなく質点のみを考えていきます。

§2.2.運動法則
先ずは、質点に関する三つの法則から羅列します;

(1)如何なる質点でも、それに力が作用していない事を理解できる観測者から見れば、等速直線運動をなす。
(2)質点の加速度a(accelerationの頭文字:単位時間あたりの速度変化)は、質点にかかる力F(forceの頭文字)に比例し、その質量(massの頭文字)に反比例する。すなわち、
a=F/mー(1)
が成り立つ。
(3)二つの質点A、Bが互いに力を及ぼし合っているとする。このとき、AがBに及ぼす力をF(a→b)とし、BがAに及ぼす力をF(b→a)とていぎします。すると
F(a→b)=-F(b→a)ー(2)
が成り立つ。つまり、各々質点A、Bに作用する力は同じ大きさで、その向きが等しい。

*なお、これら質点A、Bを結んだ直線と各々質点にかかる力の向きが平行である必要はありません。*

尚、これら三つの法則に理由は存在しません。何故なら、「実験をしてみたらそうなっていたから」としか言いようがないからです。スッと受け入れましょう。

2.3.運動量
運動量pとは質点の質量mと速度vの積です。すなわち、
p=mvー(3)
で定義したものです。これを(2)に用いる事で
p'=Fー(4)
を導く事が出来ます。ただし、『'』は時間で微分している事をあらわします。

*(4)式は一般的に成り立つ式。(2)式は成り立たない事がある。後に、その様な場合を考えるからお楽しみに!*

3.次回予告
次回は、実際に問題を解いてみようと思っているので、筆を持って挑んで頂きたいです。