深夜の更新祭りです。




昨日は川内の図書館でテスト勉強しつつ、「パリティ」(物理の雑誌)を半年分、読み漁っていました。気になる記事、と言ってもほとんどが超新星ブラックホールなどの天文関連の記事はコピーしてじっくり読みます。




あと、科学者の名言というコラムで物理学者の言った言葉を取り上げているのですが、いくつか紹介しときます。




you think I'm going to explain it to you can understand it? No, you're not going to be able to understand it.





You,see、my physics students don't understand it either. That is because I don't understand it. Nobody does.








by Richard P. Feynman





皆さんご存知のFeynman先生によるお言葉です。




市民向けのQED講義の中での一言なんですが、量子力学の発展を支え、他の物理学者よりもはるかに量子力学を理解しているであろうFeynman先生のお言葉ですので、「理解」というものが難しいことであることを如実に表しているのではないでしょうか?




そもそも、物理を学ぶ人が理解したと思うのは、少数の基本原則を出発点としてそこから論理的に組み立て挙げた学問体系が物理現象を説明することを納得したときだと僕は思うのですが、では、そもそも基本原則、つまり原理はどうしてそうなっているのか?という問いかけに対しては、我々は何も言えず、「自然がそうなっていた」としか言えないだろうし、これよりもより深い原理を見つけても、「何故?」のスパイラルは続くと思います。




Feynman先生の言葉は、誰よりも深く理解していたからこそ口に出せた問いかけだと思います。




このコラムでは、後に「粒子と波動の2重性」についてHeisenbergが述べたことが書かれています。




以下、抜粋。




我々の言語は、日常生活で経験するようなことを言い表すために作られたのだから、原子の内部で起こっていることを表現できなくても驚くにあたらない。我々は、波動や粒子と言った言語表現と結びついたイメージを頭に描いて理解しようとするが、そのようなアナロジーはいずれも不完全であり、光や電子のいわゆる2重性は言語の限界によるものである。幸い、数学はそういう言語の制約を受けないから、数学的スキームでは原子を的確に記述できる。それが量子論である




抜粋終り。




確かに、量子力学を学ぶにあたって「粒子と波動の2重性」は誰もが??となることですが、それは無意識のうちに日常言語によって、古典的な描象とのアナロジーで考えてしまっているからであり、日常言語で考えてしまうと量子力学の理解は困難的となってしまうので、数学的思考によって量子力学を考えることによって、その世界を初めて受け入れることができるということですね。




そもそも数学的思考って何かと言われると日常言語での説明は僕にはしがたいので、数学専攻の方の意見を聞きたいものですが、日常言語とは別に数学的思考と呼ばれるものが人間に染みついているというのも不思議なものです。獲得に至るには長い人間の進化の歴史の中で、それを必要とする理由があったのでしょうね。




ちなみにこのコラムの最後はJ.von,Neumannの以下の言葉で締められています。




「In mathematics you don't understand things. You just get used to them.」




数学では物事を理解せず慣れてしまうということですが、確かにそれは分かるような気がします。必死こいて数日悩んだ挙句、「何だ当たり前じゃん!」という瞬間が数学にありますよね。僕もあまり経験していないことですが・・・




だからこそ、数学の授業で先生は「どうして分からないんだ?」的な態度なんでしょうね(笑)






ちなみにコラムで他に述べられていた名言は




Life is finite. Time is infinite. The probability that I am alive today is zero. In spite of this, I am now alive. Now , how is that?





by Albert Einstein





これはEinstein先生が統計力学のセミナーで言った言葉です。Boltzmannによる長時間極限をその状態の確率と定義するという考え方が当時はあったらしく、(僕は統計物理勉強していないので今はどうか分かりませんが)、初期の頃は統計物理の研究をしていたEinsteinはこの連想を受けて上記の言葉を述べたのではないかということが書かれています。




このあとは「確率とは何か?」ということが、公理的から展開される論理によって話されたり、量子力学との関連ついて書かれ、Einsteinが量子論の確率解釈に対して猛烈に反対したことへの背景についても考察されているのですが、僕の中でこの記事の内容は未消化なので書きません。




あっ、Einsteinは上の言葉の後に、




Well, after the fact, one should not ask for probabilities




と述べたそうです。




う~~ん、物理の世界で偉大な仕事をした二人の物理学者の言葉は深くて、色々考えさせられますね。