田崎「熱力学」第六章のエントロピーに関する記述を読了。
普通の教科書に書かれているClausius流の定義とは違って、Carnotの定理、 エネルギーとHelmholtzの自由エネルギーの差を用いてエントロピーを導入し、断熱準静操作においては不変であることをまずは述べている。
そのあとに、不可逆な断熱操作があることを述べ、断熱操作が可能な時の必要十分性を考える上で、下の二つの関係が同値ということを証明
この関係を満たすのはエントロピーしかないということがLiebとYngvasonの論文で示されたとのこと。
一つの系での断熱操作が可能か否かということに対してエントロピーが答えを与えるというだけでも目から鱗だが、ここに相加性を用いることで、一つの系では不可逆でも、複数の系で可逆であれば単独では不可能な操作を行うことができるということを示せるということで、なお一層、エントロピーの果たす役割の大きさを感じることができる。
このあとに、たいていの教科書でかかれているClausius流のエントロピーの定義が紹介され、最後にかの有名なエントロピー増大の法則について述べられている。
宇宙の熱的死についても書かれているが、そもそも宇宙が孤立系であるかどうかが分からないのでは、エントロピーの議論というのはあまり意味をなさないですよね。エントロピー増大の法則というのはあくまで断熱系についての話ですから。
とまぁ、ここまでが僕なりの要約です。
授業ではエントロピーって結局、何だよって感じで、とかくエントロピー増大則にばかり目が行きましたが、この本でエントロピーに対して物理的な意味をある程度与えることができたと思います。
さぁ、この後もガンガン読んでいきますよ。
