解析力学の授業で、「時間の無限小変換まで考慮したNoetherの定理を理解できるのはクラスの中にほとんどいないと思いますが、それでいいです」と先生が言っていましたので、これは学生への挑戦状だと思い、図書館で色々な文献を調べて、勉強していました。


まぁ、途中、図書館のソファーで一時間ほど寝ていたんですが・・・


まず、昨日の解析力学の授業でやったことはただ二つ、「Noetherの定理の導出」、「対称性による保存則の導出」です。次回のイントロ的な感じで仮想仕事の原理についても少々話していましたが、これは来週の話題ってことで。


授業の板書を見ても、ひたすら変数変換と微分ばかりやっているので、一層のこと、板書は無視して、一から計算してNoetherの定理を導出してやろうということで、さくさく計算していました。


さて、「Noetherの定理」が何を言いたいか簡単に言うと、「作用Iに対称性があると、それに対応して保存則がある」というものです。


授業では、最初に空間の無限小変換を考えてから、時間の場合も考えていましたが、最初から空間と時間を一辺に考えた方が包括的になるので、時間と空間の無限小変換を同時に考えます。すなわち


t→t'+δt


q(t)→q'(t')=q(t)+δq


という無限小変換を考えます。このとき、注意すべきことは、δqは変分ではなく、言ってみれば、ものさしの目盛を変えることです。この変換に対して、
noether

(2)のように定義します。これは、q'(t)-q(t)という、同じ時間を用いた時の座標間の差を計算したものです。


ここで、数学的に面倒臭い計算をエンヤコラサッとやってやると、(1)のように定義される保存量がでてきます。この計算の時に重要なのは、時間変数が違うために、積分経路が異なってきますが、作用の差をとるために同じ時間変数にして、積分経路を同じにするということだと思います。作用の差を取って、積分区間を時間変数tを用いた場合にそろえると以下のような式になります。




noether2

さて、∑の中を見ていただけば分かると思いますが、これはLagrange方程式となっていますので、運動が実現されるとき、∑の中は0となります。したがって、第二項が残りますが、これを計算したら、作用の差は



noether3

という形になります。


ここら辺でまとめます。


(1)で与えられる量のことをNoether chargeと呼びます。そして、Noether chageはLagrangianと無限小の変換が与えられれば、決めることができ、上の式より作用が、その変換に対して形を変えなければNは保存します。つまり、作用の対称性、ひいてはLagrangianの対称性が、物理量Nの保存とつながっているということが言えるのです。


自分なりの理解をまとめてみましたが、同じ授業を受けた人が、この記事読んだら分かるくらいの分かりやすさになっているかな・・・


自分の理解したことを説明するのは難しいです・・・・


授業中、先生はこの定理の美しさをやや興奮気味に語っていましたが、じっくり考えてみると対称性と保存則の関係にスポットを当てているので、やっぱり美しいと思います。Noetherの定理は場の理論などでもバンバン使われていると聞きましたし、一般相対論の教科書にも載っていましたので、やっぱり重要なんでしょう。