電気力学の授業にて、ダランベール方程式を解き、先進ポテンシャルと遅延ポテンシャルを導くことを学習しました。スーパーポテンシャルについての話もしていましたが、いまいちよく分からなかったので、割愛します。
まず、(1)の式ですが、これはローレンツゲージと呼ばれています。マクスウェル方程式はゲージ変換に対して形を変えないので、それだけ自由度がありますが、このゲージを使います。尚、このローレンツさんはローレンツ変換のローレンツさんではありませんので、ご注意を。
(2),(3)の式はベクトルポテンシャルを用いて表した、電場と磁場の式です。この式は自動的に磁場に対する発散定理とファラデーの法則を満たしていますので、残りのマクスウェル方程式、つまり、電場に対する発散定理とアンペール・マクスウェル則を書き表します。
それを書き表したのが、(4)と(5)です。これで、マクスウェル方程式が2つの式によって表わされました。対称的できれいですね。ちなみに特殊相対性理論では4元ポテンシャルを導入することで、マクスウェル方程式がたった一つの式になります。
さて(4)、(5)の形の式のことをダランベール方程式と言い、□のことをダランベルシアンと言います。ラプラシアンが△でしたので、角が一つ増えましたね(笑)
この方程式を解くためにグリーン関数Gを(6)式で導入します。グリーン関数を求めることにより、1個の点電荷が作る場を知ることができますが、線形性より電場や磁場は重ね合わせをすることができますので、求めた場を最後に積分してやれば、各ポテンシャルを求めることができます。
フーリエ変換や逆変換を使うことにより、(6)式はヘルムホルツ方程式と呼ばれる(7)式に帰着し、この方程式の解として、(7)式がでてきます。これをフーリエ変換してやれば、(8)式が出てきます。つまり、グリーン関数が求めることができました。
電荷分布と電流密度が与えられていれば、それらにグリーン関数をかけて時間と、空間で積分を実行してやれば、各ポテンシャルが求められます。
今、考えているのは時間変動を含む場の話ですが、出てきたポテンシャルは、時間を含まない場とほとんど同じ形をしています。ただ、近接作用的な考えを使っていますので、δ関数の中のようになるのが時間を含む場と含まない場の違いになります。
ちなみにδ関数の中の符号が+の場合のポテンシャルを先進ポテンシャル、-の場合のポテンシャルを遅延ポテンシャルと言いますが、一般には遅延ポテンシャルがよく使われています。
さて、これまでの議論で注意しなければならない事がありまして、それは、求めたポテンシャルがローレンツゲージを満たしているかどうかということです。ポテンシャルを求めるに当たり使ったのは(2),(3)式で、(1)のローレンツ条件を満たすかどうかについては何も言及していませんでした。
実は、このことを確かめるためにスーパーポテンシャルというのを導入して計算を進めると、結果的にローレンツ条件を満たすことが示せます。
