スタンフォード監獄実験というのものをご存知でしょうか?
スタンフォードの心理学の先生が実施した実験で、普通の青年をアルバイトで雇い、囚人役と看守役に分け、実際の監獄のような生活を2週間続けるというものです。
最初のうちは、囚人も看守も緩やかな状況でしたが、徐々に看守役が暴力的になっていき、囚人役を屈伏させたり、ルールを破って暴力をふるう人も出てきたらしいです。
実験途中で、牧師さんが来てカウンセリングを行いましたが、「実際の監獄よりも監獄らしい」という非難をして、その様子を囚人役の家族に報告したことにより、実験は6日間で終焉を迎えたとの事です。
精神錯乱に陥って2名の脱落者をだしたこの実験の考案者であるジンバルド博士自身もまた、状況の力に飲み込まれたらしいです。
この実験が示している状況の力とは以下の2つのことらしいです。
①権威への屈伏
人は権威と言う後ろ盾があると、自分の両親や道徳心を見失ってしまいます。この実験の場合は、スタンフォード大という名門大学の実験という権威付けがありました。
②非個人化
個人が消えてしまうことにより、その人格を無視してしまいつい暴力的な振舞いをしてしまいます。この実験では囚人番号で囚人同士を区別していました。
この実験、監獄内での看守の暴力を調べるために実施されましたが、それ以上のものを示しているのではないだろうかと思います。
例えば、記憶に新しいのがアメリカ兵によるイラク人捕虜への虐待です。これも囚人と看守という役割が与えられたことにより、普通のアメリカ人青年が暴力的になってしまったものと考えられます。また、某巨大掲示板も匿名性と言うことを利用に過激な発言が飛び交っています。これは非個人化によるものと思われます。
自分がこのような状況に追い込まれたとき、正常さを保てるのか?と自分に問いかけてしまいます。