ベクトル空間Tから双対空間T*を作り、さらに(T*)*を作り、これがTと同一視されるということを前回述べた。


では、2つのベクトル空間から新しいベクトル空間を作り出すためにはどうした良いのか?実は、2つのベクトル空間からテンソル積を作ることにより、新しいベクトル空間を形成することが可能なのである。


テンソル積とは何なのか?ということをこれから書いていきたい。


まず、TとUを有限次元の実ベクトル空間とする。


直積集合T×Uを考え、双線形汎関数fは


f:T×U→R


実数値関数である。これは双線形であり、以下の条件を満たす。


α、β∈R、u,v∈T、w∈U に対し、


f(αu+βv、w)=αf(u,w)+βf(v,w)


γ、δ∈R、v∈T、w,x∈Uに対し、


f(v,γw+δx)=γf(v,w)+δf(v,x)


このとき、T*×U*上のすべての双線形汎関数fからなるベクトル空間をTとUのテンソル積という。


そして、テンソル積の要素であるベクトルはテンソルと呼ばれている。