脳には前頭葉と呼ばれる集中力を発揮する部位があります
前頭葉から発揮されるエネルギーは脳の体力ともいえ、思考や感情をコントロールする力です
このエネルギーは発揮される総量が決まっていますが、前頭葉を鍛えることで最大値を増やすことができます
運動で集中力を強化させるには
Ⅰ.長期的
運動する習慣をつける
→運動には脳の細胞を増やしたり、強化したりするのを促す効果があるため、運動する習慣によって脳が強化され疲れにくくなります
Ⅱ.短期的
集中したい時の前に短時間の運動を取り入れる
→①運動によって脳への血流が良くなる
血流が上がることで脳への酸素供給量が上がります
脳のエネルギー源である糖は酸素と結合してエネルギーに変換されるため、
エネルギー効率が上がります
②運動によってドーパミンが放出される
ドーパミンは学習・意欲・注意力に関わるホルモンです
このホルモンの効力によって短期的に集中力を高めることができます
また、ADHDの子は前頭葉の一部の前頭前野の働きが低下していると言われており、前頭葉を活性化することは、ADHDの改善にも効果的です
実際に、幼稚園から小学2年生(定型108名、ADHD94名)を対象に12週間、登校前に約30分の有酸素運動を実施した結果、運動プログラムに参加した全ての子どもの算数や国語の学習能力と脳機能が向上し、特にADHDの子どもは健常な子どもより脳機能の改善が大きくみられたという研究結果も出ています
集中力のアップ、ADHDの改善のためにも運動を日常に取り入れましょう
※ちなみに、ファーストフードの食べすぎや夜更かしは前頭葉の働きを弱めてしまうので気を付けて下さいね
理学療法士 加門 知美