悪くなかったけど、後半、少し失速した。

美山加恋が普通に良かった。福原遥は最初、少し声を作り過ぎていると思ったけど、悪くはなかった。

作画もちゃんとしていた。「魔法つかいプリキュア!」は何だったんだろう。のっぺりしていた。ストーリー(脚本)が良くないとスタッフの士気も下がってしまうのかな。単に制作チームが別だったのか。

脚本では、田中仁と香村純子が良かった。犬飼和彦、黒須美由記はまあまあ。伊藤睦美は良いときもあったけど、全然ダメなときも。坪田文はもっさりしていた。森江美咲が良くなかった。吉成郁子も微妙。大内珠帆は謎だった(いきなり終盤の大事な回を担当)。
坪田文(プリティーリズム・オーロラドリーム)、森江美咲(アイカツスターズ!)、吉成郁子(たまごっち!)、大内珠帆(ハンドレッド)。脚本家を一から育てるのは大変なので、外から連れて来るのはいいんだけど、人選にセンスが無さ過ぎる。

命に関わる、とかではなかったけど、剣城みくの病弱で入院しているという設定は少しあざとかった。

 

水嶌みつよし、あきらのファン、ゆかりのファンはもっさりしていた。

 

やはり、武器はロッドがしっくりくる。最初のスイーツパクトとスティックは両手が塞がるから戦いにくそうだった。

プリキュアが闇に染まるエピソードは悪くなかったけど、安易に乱発し過ぎていた。後半、またか、という気持ちになった。

キュアホイップ「いちか印のキラキラルに賞味期限はない」(17話、田中仁)、「大好きから始まった気持ちは、それが生まれたときからずっと消えずに残っている」(22話、香村純子)。

キラ星シエル「私は、私を否定しない。夢と希望を捨てないし、自分の可能性をあきらめない」(23話、田中仁)。

立神あおい「好きも嫉妬も、この熱い気持ちは全部、音楽にぶつけるしかない」(27話、香村純子)。

ビブリー「闇は手段を選ばない。片や、あんたたちのキラキラルには、愛だの優しさだの、戦いの邪魔になるものがてんこもり」(39話、田中仁)。

 

セリフが良かった。

2話(有栖川ひまりの前で宇佐美いちかが変身)と5話(琴爪ゆかりの前でいちか、ひまり、あおいが変身)は、変身ものとして雑だった。3話も、あの位置関係だと、いちかとひまりがプリキュアに変身するのが、あおいとバンドメンバーに丸見えだったように見えた。24話(同級生の前で妖精に戻るシエル)は論外。
剣城あきらが妹にスイーツを届けるため、一人になったところをビタードに襲われる(6話)とか、13話の母親と女の子、15話のみく、28話の会場の客のようにキラキラルを奪われて気を失う、みたいに変身するところを直接見せない方が好き。
「プリアラレッツ・ラ1ぷんかんクッキング」や「プリアラレッツ・ラデコレーション」に割かれる60秒、30秒が地味に影響していたのかも。

13話。ジュリオの前でいちか達が何のためらいもなく変身するのが引っかかった。冒頭、ジュリオが、いちか達がプリキュアだと気付くシーンがあったけど、あれは後半、いちか達と対峙した時に持ってきて、相手に正体がばれたことが分かった上でプリキュアに変身、の方がよかった。
ゆかりがジュリオの正体に気付く(16話)、それを受けて、屋根の上で黒木リオが変身(17話)。あの流れは、ちゃんと段階を踏んでいた。

6話(神谷智大、平山美穂)。冒頭の風で洗濯物が飛ぶシーンが格好良かった。
11話(田中仁)。「プリキュアってあの子たちよね」。ペコリンに「スイーツへの思いをプリキュアに届けて」と言われた町の人はプリキュアのことを知らないわけだから、あのセリフは必要。省略しがちだけど。
12話(坪田文)。転校生、リオが校内で生徒の人気を集めていく描写がもっさりしていた。
15話(伊藤睦美)。みくの「本当の笑顔が見たかった」は良かった。
 

24話(伊藤睦美)。「校長が絶好調」はすべっていた。
25話(坪田文)。ナタ王子とあきらの対決がもっさりしていた。あきらの「人の気持ちで遊ぶのはよくない」は良かったけど、ゆかりの内面をもう少し丁寧に描いてほしかった。
28話(伊藤睦美)。校長(魔法つかいプリキュア!)の「みらいくん」はおじさん臭かったけど、立花ゆうの「ひまりくん」は悪くなかった。
 

30話(田中仁)。剣城トミのセリフにあった「医者」は「お医者さん」の方がよかったかも。
31話(田中仁)。いちかと母親のエピソードが少しチープだった。バス停のシーンは良かった。
32話(香村純子)。昔のいちご坂町でビブリーが真実を知るシーンが直球過ぎた。これは脚本というより演出(貝澤幸男、三上雅人)の問題かも。
34話(森江美咲)。いちご山の猫と妖精のケンカに対して、ねこゆかりが取った行動が稚拙だった。これは明らかに脚本に問題があった。
35話(吉成郁子)。シックロッシュの新作発表会で、ひまりに声を掛けてきた男性客2人に品がなかった。後半、ディアブルの影響で、ひまりとあおいに意地悪なことを言う社長たちもやり過ぎていた。安い脚本だった。
36話(香村純子)。いちご坂大運動会は、少しもっさりしていたけど、名探偵いちかの推理、あきらのがんばりたかった理由は良かった。
37話(村山功)。シエルをパリへ呼び戻そうとするソレーヌは、ありきたりだけど、悪くはなかった。アシェット・デ・セールの説明はあった方がよかったかも。
39話。原画に星野守の名前が。「ハピネスチャージプリキュア!」や「魔法つかいプリキュア!」のときみたいに悪目立ちはしていなかった。
 

40話(田中仁)。グレイブの過去のエピソードが良かった。ちゃんと感情移入できた。
41話(香村純子)。リオを犯人扱いする町の人たちに品がなかった。安い話だった。演出(角銅博之)も、もっさりしていた。
43話(伊藤睦美)。エリシオがひまりのスイーツノートを燃やすのは、やり過ぎだったし、再開したオーディションでテーブルにミルクや氷が用意されていたのも場当たり的だった。
44話(田中仁)。あきらの重荷になっているのでは、と悩むみく。演出(中島豊)の問題なのか、後半は良かったけど、前半が少しあざとかった。
45話(坪田文)。ゆかりの留学は、物語の終盤にありがちなテーマではあったけど、悪くはなかった。

46話(田中仁)。ルミエルとノワールの出会いのエピソードが短絡的過ぎた。
47話(大内珠帆)。からっぽの世界。ペコリンの活躍で大好きを取り戻すプリキュアたち。酷くはなかったけど、ありきたりだった。
48話(田中仁、暮田公平)。エリシオとの最後の戦いは良かった。
49話(田中仁、貝澤幸男)。「ペコリンのせいで、いちかの大好きなことが出来ない」。ペコリンといちかの涙があざとかった。

 

キュアエールの「めっちゃイケてる」が絶妙にダサい。このもっさり感が、まさに坪田文のイメージ。川村敏江、佐藤順一は過去の人だし。プロデューサーに内藤圭祐の名前が。「HUGっと!プリキュア」 は期待せずに観ようと思う。