写真の整理をしていて出てきたのですが、十年ほど前の僕の作品です。
まあ作品と言うよりも、銀座にある大きな代理店とその側にある出版社からの依頼だったので、仕事というかビジネス上での写真なので「作品」と言うのは、ちょっと違うなとは思うのですが。

当時、僕のスタジオはタングステンスタジオになっていて・・・
説明すると長くなってしまうので省略しますが、普通皆さんがイメージするようなスタジオ、大きな傘のストロボで撮っている・・・
もちろん僕のスタジオも大きなストロボでも撮影出来ましたが、特徴は自然光に近い大きな電球を何個もセットできる仕掛けのあるスタジオでした。

でこれもあまり利用するカメラマンは当時はもういなかった(ストロボが高性能化するまで戦後は結構いたらしいのですが)ポジフィルムEPYを僕は非常に愛用しました。
この写真もストロボではなくタングステンライトで撮影しています。

時計の写真って専門家のカメラマンがいる位、結構大変な技術を必要とする撮影なんです。
当時はね・・・笑
何が大変かと言うと前面の鏡には何か映りこみますし、この様なステンレス系のボディーの時計には必ず厄介な映り込みが入ります(ステンだから鏡と一緒なのよ)
で時計の周りに色々と細工をして映り込みを調整し、ライティングも決めていく。
でその撮るカメラのレンズだけは絶対にステンなりガラス面に理論的には映りこんでしまうんだな。
わかるかな?笑
でこの写真の時計のねじ巻きのところに黒い四角があるのですが、実はこれがレンズが覗いている穴なのよ。

まあ、何が言いたいのかと言うと、デジタル時代に入っての様な写真も安直に仕上げる事が出きるようになった・・・。
例えばこの黒い四角なんてフォトショあれば30秒で消してしまえる、笑
当時はこの穴の位置を調整するのに何時間も撮影時に費やしたものです。

良い時代になったのでしょうが、ポジフィルムを知らないカメラマンやカメラマンの卵達を見るとちょっと可愛そうになることがある。

ザッと何枚か角度を変えて撮って、後から修正する。
モノを観る眼が鍛えられていない。
その場で短時間に最良の立ち位置を決められる習性が乏しい。
結果、者を観る眼にも影響が出てきていると、僕は思うのだが。

それが良い事か悪い事かは、人それぞれが判断するのだろけれども、僕は後輩達には定期的にポジフィルムで撮影(作品)をする事を未だに勧めていてる、オヤジです、笑

南雲賢



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