2024年5月4日
フォト39けやき会ブログNo.272
九尺藤で有名な丹波の白毫寺は大渋滞。それでも藤を見たさに何とかたどり着く。
九尺藤を撮りたくて毎年計画するが、ゴールデンウィーク期間は渋滞を懸念して行きそびれていた。
ライトアップ時間なら解消されるのではと思い、時間をずらしてみたが、
結果、夜遅くまで渋滞は絶えることはなかった。
あ~あ「おつかれ生です」じゃなく、「おつかれisachan」でした。
■撮影日 2024年5月2日
■撮影場所 兵庫県丹波市市島町「白毫寺」
4月下旬~5月上旬に咲く藤は、1mを超す花穂を伸ばし、
紫色のベールに包まれる藤棚と成す。
ライトアップ7は午後9時までされていることから、夜遅くまで訪れる人は後を絶たない。
今年の藤の花は、最盛期を少し過ぎた頃で、茶色くなったのも見られる。
全ての人がカメラマンの位、シャッターを切っている。
長く続く藤棚はしっかりと支えられている。
出来るだけ状態の良い藤を選ぶ。
「ハの字」になっている背景の枝の真ん中に一筋の藤を入れる。
ライトが照らされ、強いライトの光をどう和らげるか。
歩く人がライトに重なった瞬間、シャッターを切る。
とにかく多くの人が行き交うからチャンスはいくらでもある。
前ボケ後ろボケで、どれだけソフトなイメージを作れるか。
マニュアルフォーカスで藤と藤の隙間から一点のみにピント合わせ、
シャッターを切る。
地面にカメラを置き、15mmの超広角レンズ撮影。
ライトアップの光が強いことから、紫が白く変色してしまう。
焦点距離17mmのワイドレズで、「ハの字」になるようカメラ位置を決める。
光りが強く、色が出にくい条件下のためモノクロにする。
それと8秒のスローシャッターで行き交う人を流してしまう。
3人の人が動かなかったため、逆に効果が出た。
モノクロ撮影
30秒のスローシャッタにも関わらず、2人だけが残ってくれる。
15-35mmのワイドレンズと70-200mmの望遠レンズ2本で撮影。
24-105mmのレンズ出番はなく、極端なレンズワークと、超低位置のカメラ位置や、
人物の入り具合で、どんな物語りが作れるかも考えながらスナップしていった。
藤の花は高貴な花と言われ、紫の花びらは高貴な色だと教えられた。
源氏物語の作者・紫式部の紫も高貴な色の紫を意識して名付けられたとか。
法衣の色も紫が権大僧正からで、最上階位の大僧正の次になることからやはり高貴な色。
こんな高貴な色をモノクロにしてしまうなんて、と思ったが、
ライトアップされた藤の花は白くなり、藤色でなくなってしまうことから、
一枚の写真としてカラー、モノクロのどちらが作品として訴求力があるのか。
写真はアートとして柔軟にトライしてみたい。
フォト39けやき会
木村 勲