3年ほど前のお話でしょうか。東京にある某結婚式専門会場でカメラマンがご祝儀を盗むという事件が起こりました。
その会場は、契約企業が派遣したフォトグラファー以外の業者が立ち入ることを極端に嫌うことで有名で、
そのため、「挙式は撮影させません」と言って、
当日の動きをかなり監視しています。
まさか、そんな中でご祝儀を盗むなんて、至難の技でしす。
それができるなら、マジシャンの方が適正。
会場側は記者会見で
「当社の専属ではないカメラマンが盗難をした」
というコメントを発表しました。
実はこれ、言葉の抜け道です。
せん‐ぞく【専属】
結婚式場が提携している会社に撮影を依頼し、
その会社がフリーのカメラマンに下請け発注する。
犯人がフリーカメラマンであれば、
「フリー=別の会場でも撮影している=専属ではない」
という公式が成り立ちます。
そもそも、結婚式場で撮影しているカメラマンが、
その場所だけで撮影している、なんていうことはまずありません。
つまり、最初から「専属」なんて呼ばれる人は存在しないんです。
こういったブラックなブライダル業界を根底から変えたい。
また、技術だけではなく、
いろんな意味で本当に質の良いカメラマンを育てて行きたい。
切にそう願い、啓蒙活動をするばかりです。