看護技術チェック本番 午後編


実習服に着替えて実習室へ

グループ毎に分かれてまた身だしなみチェックから始まる。

髪型は午前中にハードジェルで固めている。

短髪ならそのままでいけるが結べる長さがあればきっちりまとめて髪の毛一本でも出ていたらダメ。

男の人の場合は短髪ならそのまま少し長めならジェルとかで固めていた。七三みたいなぴったりではなかった。今でいうナチュラルヘアみたいな感じでまとめられていた。

ナチュラルヘアみたいなセットからか池ちゃんもマザコンもさらにイケメンに見える。

普段はマザコンはサラサラヘアでイケメンはややパーマっぽい感じかな…


そんな感じで身だしなみチェックが行われる。

午前中と変わらないのでだれも不合格にはならない。

ここからが本番。

陰部洗浄の技術チェック。


下半身人形を用意してベッドに置く。

3人

「よろしくお願いします」

吉川

「プーとマザコンで先やって。ユナは教室で待機」

3人

「はい」


2人で準備をする。

お湯は40度未満

石鹸(泡用ハンドソープ)

タオル数枚

防水シーツ

オムツ一式

ガーゼ数枚

ゴミ袋

手袋

エプロン

多分そんな感じやったはず…


準備ができてベッドへ。

2人

「よろしくお願いします」

吉川

「始めて」

声かけからはじまりカーテンをひく振り。

2人で進めていく。

トラブルなく経過。

上から下へ洗う。

ふと顔を上げたら吉川と目が合った…

ニヤついてる顔が目に入り吐きそうになった…

我慢‼︎我慢‼︎

マザコンが小声で

「大丈夫‼︎」

なんか安心した

うんって頷き続きをした。

途中で心が折れそうになったけど最後までミスなくできた。

オムツもズレなく当てられた。


2人

「終わりました」

吉川

「片付けてきて」

2人

「はい」

素早く片付ける。

マザコン

「ミスなくできたで。途中なにがあったんや?」

「今日全部終わったら言うわ。ありがとう。」

ベッドに戻る

吉川

「2人お疲れ様。ミスなくできてた。合格やな」

2人

「ありがとうございました」

吉川

「ユナとマザコンでやって。プーは着替えて教室で待機。ユナと交代」

「はい。」

教室に行きユナを呼ぶ。

「頑張れ‼︎」

ユナ

「頑張ってくる」


更衣室へ。

何人かが着替えている。

合格したらしい。

教室へ戻る。

まだ呼ばれてない人や合格してホッとしている人が混じっている。


アヤが着替えて座っていた。

「アヤお疲れ様。どやった?」

アヤ

「おつかれー。合格したでー。プーは?」

「合格したで。」

アヤ

「よかったなー。今日デートやねん。でもこんな髪型嫌やわ。」

「イケメンとデートかー。いいなー。確かにピッチリした髪型やしシンクロみたいやもんなー。悪目立ちよなー笑」

アヤ

「せやろー‼︎やからなこれで洗おう思って♪」

ドヤ顔でシャンプーとコンディショナーを見せてきた。

「マジで?その手があったか‼︎うちも使わせてー。お願いー」

アヤ

「いいよー。デートなん?」

「デートじゃないけど梅田に飲みに行くねん」

アヤ

「マジかー‼︎男と?」

「まぁそんな感じや笑」

アヤ

「髪型もセットしたらいいでー。」

「そんなんできへん。」

アヤ

「うちがしたるやん‼︎」


盛り上がって話してたらだいたい終わってほとんどが教室に集まっていた。

ユナ

「終わったー。合格したで」

私とアヤ

「おめでとう。」

アヤ

「この後、実習室片付けるやろ?そん時に頭洗おうって言うてたんよ」

ユナ

「いいやん‼︎こっそり洗えるかな思ってシャンプー持ってきててん笑」

「なんや‼︎そのできる女子感‼︎すげーな」

アヤとユナ

「金曜やで?遊びに行くからやん笑」

「すげー。うちの髪型もよろしくお願いしまっす」

アヤとユナ

「オッケー」

「グヘヘ」

変な笑い方になってしまった。


そろそろ全員が集まった

自分の席に戻る。

教師

「1日お疲れ様でした。無事皆さん合格です。今からは実習室を片付けて終わったら帰っていいです」

学生

「ありがとうございました」

結構早く終わりバスまで時間がめちゃくちゃある。


教師が出て行ったあと速攻で実習室の掃除をする。

何人かはシャンプーとコンディショナーを持ってきていた様子。

みんなすごいな‼︎と感心する。

頭洗わない人は掃除が終われば帰ってもらった。


だいたいクラスの女子の半分以上が洗ってた。

バス待ちの人も暇なので洗ったりしていた。

実習室にもシャンプーはあるがリンスインシャンプー。

リンスインシャンプーを使ってる人もいた。

髪を洗い終えて全てのタオルを洗濯。

スピード洗濯で行う。

洗濯が終われば乾燥機を使用。


事前に乾燥機に入れれば次来た時にタオルは畳んで直せばいいと言われていた。

乾燥機に入れて放置。

そのあとアヤとユナで髪型を綺麗にセットしてくれた。

化粧までしてくれた。

なんか女子感増した。

アヤ

「これでデートできるやーん‼︎」

「デートちゃうてー‼︎ただ飲みに行くだけやから」

ユナ

「それでもいいやん‼︎かわいなったでー。」

「グヘヘ。デートちゃうけど楽しむわー笑」

アヤ

「どんな人なん?」

「どんな人?うーん。ふ…普通の人やな笑」

ユナはニヤニヤして見てくる。

アヤ

「写メないん?」

「そんなんないわー」

ユナはまだニヤニヤしてくる。

おしゃべりしながらユナはギャルになっていく。

アヤはギャルから清楚系になっていく。

「アヤギャルじゃない」

アヤ

「彼氏がギャル好きじゃないらしくてキレイ目が好きらしいねん。やから変えてん」

ユナ

「もうラブラブやな。彼氏のこと好きすぎやな」

ニヤニヤしながら見てくる。

アヤ

「せやでー。ほんま今になってなんであんなマザコンに執着してたんか謎やわ」

「ほー。めちゃくちゃ切り替わってる‼︎彼女できてもなんとも思わんの?」

ふと聞いてしまった…

アヤ

「なんとも思わん‼︎でも彼女には優しくしてあげて欲しいなとは思う」

「めちゃくちゃいい女やー。いい女おるー。シャ乱Qさんですか?」

アヤとユナ

「シャ乱Q古くない?笑」

「そう?古いか笑」


楽しく喋ってたら乾燥機が終わってた様子。

バスまで少し時間があるため残ってる人全員でタオルを畳んで直していく。

全てが終わり実習室の鍵を取りに教員室へ向かう。


おしゃべりが楽しくて忘れていた。

教員室には吉川がいる。


扉を開けて吉川以外の教師に鍵を受け取る。

実習室を閉めてカバンを持ってすぐにバスに行けるように準備。

鍵を返しに行く。


教員室に吉川はいなかった。

すんなり鍵を返却し靴箱に向かう時

「プーちょっと待って」

振り向いたら吉川がいた…

ゲロ吐きそうになった。

「はい。なんですか?」

吉川

「化粧して可愛くなってる。デートか?」

「違います。バスが出るので…荷物も持ってもらってるし…」

うまく逃げれそう

吉川

「連絡先教えて。一緒に食事にいこう」

「それは…できない…です」

吉川

「ええやん。教えてや。」

「もうバス出てしまうので…」

吐きそう。泣きそう。

「プーなにしてるんー?バス出るでー」

振り返るとマザコンが近づきながら話しかけてくる

助かった

「バス出るんで失礼します」

吉川

「ああ。」

よかった‼︎よかった‼︎

あのままでは逃げられへんとこやった

マザコンのところに早足で向かう。

「ありがとう。ほんま助かった」

マザコン

「バスにおらんと思って見に行ったら吉川に捕まっててかなり焦った。よかった。無事で。なんもされてない?」

「されてはないけど色々言われたわー。ありがとう。ほんま嬉しかったよ」

2人でバスに向かう。


私とマザコンはバスの中で何故か隣に座っていた。

荷物が置かれていたから座ったらマザコンが隣に座っただけやけど…

バスの中ではいろんな人がいるので静かにしていた。


駅に着きユナとマザコンと3人で帰る。

ユナはデートでいつもとは違う駅で降りた。



思ったより長くなったので打ち上げの話は次回に回します。


次回

2人きりの打ち上げ