看護技術チェック本番
教師
「おはようございます。今日は午前中は片麻痺患者さんの清拭をしてもらいます。グループ毎にしてもらいます。1人が患者役。患者役をした人は2回目に看護師役をしてもらいます。看護師役と患者役はその場で担当教師が決めます。午後からは人形を使用し陰部洗浄をしてもらいます。3人グループのため誰かぎ2回することになります。その場で決めます。30分後に実習室へ。」
学生
「はい。」
更衣室へ移動
髪をガチガチにまとめて実習服に着替える。
ハードジェルと白靴下も完璧。
爪も前日に切っている。深爪…ちょっと短くしすぎて痛い笑
実習室へ
今回は全員時間通り。
ハードジェルでガチガチ
グループ毎に並ぶ。
担当教師は最悪なことに吉川‼︎
身だしなみチェックでめっちゃ見てくる…
気持ち悪さに耐える。
身だしなみチェックは合格。
吉川
「患者役はプー。今から着替えてくるように。2人は準備。」
3人
「はい」
準備しにいく。
ユナとマザコン
「大丈夫やから‼︎みんなおるから」
私
「うん。ありがとう。片麻痺患者頑張る‼︎吉川は気にせん。」
小声でお互い励ます。
前日にムダ毛処理もして肌もツルツルにした。
ノースリーブと高校の時の体操服のハーフパンツ履いて寝衣を着る。
どうでもいいが私は肌の白さだけは当時の唯一の自慢だった。
寝衣に着替えてベッドに戻る。
2人はまだ準備している。
吉川
「(ニヤニヤ)右麻痺の設定で。ノースリーブか?ズボンも短いか?肌白いな。横になって。」
ニヤニヤして小声で聞いてきた。
気持ち悪い
私
「よろしくお願いします」
ベッドに寝る。2人とも早く戻ってきてー‼︎と願う。掛け布団を首までかけて見られないようにする。
吉川がボールペン落とした振りして耳元で囁く。
「俺、昔から太い子が好きやねん。プーはかわいい。色白やしな。」
ゲロ吐くかと思った。
ここで吐いたらグループ全員留年になってまうかもしれない‼︎耐えた。
もう泣きそうで吐きそうで逃げたくなった。
私
「………」
2人
「準備できました」
やっときてくれた。
吉川がチッみたいな態度で向き直る。
ユナもマザコンもなんとなく怒っているような雰囲気。
表情には出ていない。
私はなんとか持ち直す。
吉川
「右麻痺患者さんの清拭をしてください」
3人
「よろしくお願いします」
ギリギリのところで耐える。
右麻痺患者さんを演じる。
2人とも練習通りにうまくできているはず。
バスタオルもずれ落ちないように練習以上に気を使ってくれている。
自分の為にも2人の為にも患者役を徹する。
なんとか全て終わった。
次は私が看護師役。
吉川
「患者役はマザコン。準備して」
3人
「はい」
準備しに向かう。
ユナ
「大丈夫?なんか言われてたんちゃう?」
私
「色々と…また言うわ…」
素早く着替える。
ユナと合流して準備。
ベッドに戻る。
マザコンが横になってる
なんとなくマザコン見てホッとしている気がする。
マザコンとふと目が合う。
微笑んでる。
イケメンすぎて胸キュンしてしまった‼︎
吉川
「左麻痺患者さんの清拭をしてください」
3人
「よろしくお願いします」
私
「今からお身体を拭きます。」
マザコン頷く。
顔を拭くためフェイスタオルをお湯につける。
熱いー‼︎
練習でも思ってたけど熱い‼︎
お湯の温度は60度以上
洗面器にお湯を入れてタオルを絞って拭く頃にはちょうどいいタオルの温かさになるから。
顔を拭き終わる。
掛け布団を取り右側から寝衣を脱がす。腕や身体を拭いていく。腕は下から上にかけて円を描くような感じで拭く。胸やお腹はシャツを着てるので見えないように隠しながら拭く。本当に行う時はシャツはないので別の拭き方。
右側が巻き込まれないように支えながら左を向いてもらう。
背中を拭く。
都度、洗面器のお湯は変える。
寝衣を背中の下に巻き込む。
左側を支えながら右に向いてもらう。
寝衣を取り背中を拭く。左腕を支えながら拭く。
新しい寝衣を着せていく。
寝衣の中心線が背中の真ん中にくるように。
浴衣式の寝衣のため前を留める紐も一緒に巻き込み左に向ける。
左腕に寝衣を通す。
シワがないか確認し寝衣を整える。
紐を結ぶ。
この時、寝衣を合わせる向きが逆だと死体扱いになってしまうので不合格になる。
紐を結ぶにも縦結びにならないよう気をつける。
これも縦結びになってしまうと不合格。
全て上手くいったはず。
ユナと私
「終わりました。」
吉川
「片付けてきて」
私とユナは物品は綺麗に洗い水分を拭き取り片付ける。
タオルは洗濯カゴへ。
マザコンは着替え。
3人揃って吉川の元へ。
吉川
「全体的によくできていた。午後からは陰部洗浄。まだ終わってない者もいるから着替えて教室で待機。」
3人
「ありがとうございました。午後からもよろしくお願いします」
素早く実習室から出る。
ユナ
「清拭受かったなー。よかったわー。てか吉川に何言われてたん?」
私
「まだ午後からあるから全部終わってから話すわ。今話したらまたしんどなるし…ごめんな」
ユナ
「謝らんでいいやん」
マザコン
「大丈夫なんか?」
私
「大丈夫。」
更衣室前で別れて着替える。
着替えて教室へ。
半分以上が教室にいる。
今の所、全員合格の様子。
メールが届く。
マザコン
[今日ご飯行こう。打ち上げしよか]
私
[しよー。ユナも誘っとくー]
ユナにもこっそり打ち上げしようと話す。
ユナ
「今日は久しぶりに彼氏と会うねん。2人で行ってきてー(ニヤニヤ)」
なんのニヤニヤなんやねん‼︎と思いながらマザコンにユナが行けないことをメールで伝える。
しばらくすると全員がそろう。
教師
「今から休憩にします。1時間後、実習室へ集合すること」
生徒全員
「はい」
休憩時間
少し緊張が解ける。
唐揚げおいしい。午後の話し合いをするために3人で食べる。
ムシャムシャ唐揚げ食べていた。
陰部洗浄は2人なので残った1人は何しておくのかとか考えても意味ないことを喋っていた。
ご飯を食べ終わり、ユナとマザコンはタバコを吸いに行った。
私は吸わないのでソファがあるところへいく。
相変わらず愛菜とネズミ男がイチャイチャしてた。
池ちゃんとアイもなぜかイチャイチャ。
私
「池ちゃんとアイって付き合ってるん?」
池ちゃん
「そうやねん。」
アイ
「先週から付き合うことになってーん」
アイが嬉しそう。
まさかのまたカップル誕生ー。
久しぶりにアヤもソファにいる。
私
「なんかカップル増えたなー笑」
アヤ
「うちも彼氏できてん」
私
「えぇー‼︎マジでー‼︎マザコンのことはもういいん?彼氏どんな人なん?」
つい聞いてしまった…
周りが一瞬静かになってしまった‼︎
やばい‼︎やばい‼︎冷や汗出てきた
アヤ
「同じ年の社会人やねん。めっちゃ優しくてうちのことめっちゃ考えてくれてるねん。マザコンとかどうでもいいわー。」
私
「良い人やなー。よかった。げっそりしてたから心配やったんよー」
愛菜
「ほんまやー。写メ見せてー」
アヤ
「辛かった時に出会って支えてくれてん。めっちゃ優しい。なんでマザコンがよかったんかなー。顔がタイプやったからやなー笑。やっぱり優しい人じゃないとな」
写メを見せてくれた。
まさかまたイケメン‼︎
中身言いながらきっちりイケメンを仕留めてる。
愛菜
「めっちゃカッコいいやん。」
私
「ほおー。イケメンすぎる‼︎外見も中身もイケメンとか…どこで出会うんやー」
アイ
「かっこいい」
ネズミ男
「……」
池ちゃん
「俺の次くらいにイケメンやな笑」
みんな笑う。
アヤ
「合コンに誘われて渋々行ったらおってんー。」
私
「合コンー。ほんまに合コンとかあるんや‼︎」
アヤの彼氏と出会い話で盛り上がってたらユナとマザコンがやってきた。
マザコン
「アヤ彼氏できたんや。」
私
「めっちゃイケメンやったわ」
ユナ
「見たい」
アヤがまた見せてくれる
ユナ
「イケメン‼︎マザコンは彼女おらんの?」
焦った‼︎
マザコン
「おらんわ‼︎」
アヤ
「次の彼女には優しくしぃや笑」
みんな笑っている。
私も笑った。
マザコン
「そうするわ笑」
なんとなく胸がざわつく。
そろそろ更衣室へ向かわないと。
みんなゾロゾロ更衣室へ向かう。
髪が乱れてないか確認。
実習服に着替える。
実習室へ向かう。
次回
看護技術チェック本番 午後編