もちろん、英語の能力の優劣がフォニックスの習得如何で100%決まるということではありません。
しかし、英語の能力を身につけるもっとも重要な基本的要素がフォニックスである・・・ということは、米国におけるさまざまな国語教育に関する研究結果をみるかぎり、明らかであると言えそうです。
また、わたしの経験でも、フォニックスを重点的にトレーニングしたことによる成果は決して小さなものではありませんでした。
英語の文字(アルファベット)や英単語とその発音との規則的関係を習得するトレーニングを積むことによって、子どもの脳が英単語を認識し、識別して、その単語の意味を子どもの脳がオートマティックに理解するというシステムが形成されていきます。
したがって、フォニックスのトレーニングをたくさん積めば積むほど、英単語を識別して理解する力が高まると言えます。
そして、子どもの英語読解力を身につける初期の段階において、個々の英単語を識別する能力が劣る場合、失語症という問題や、そこまでいかなくとも、読み書き能力に著しい問題を引き起こす可能性が極めて高くなっていることがわかっています。
また、別の研究では、リーディング力の高い子どもたちは決して「文脈を理解する」ということによってスムースに文章を読解しているというわけではなく、むしろ、文字や英単語の認識能力を活用して、すばやく、そして、オートマティックな脳のはたらきによってリーディングをしているということが明らかにされています。
さらに、リーディング力の高い子どもたちは決して文章のなかのいくつかの単語をスキップして「見る」ということによって早く読解しているというのではなく、実際にすべての文字を見て、すべての単語を読んでいるという事実も明らかにされています。
子どもたちに英語の文字(アルファベット)や英単語を認識・識別するちからをきたえる訓練をさせるのではなく、文法とか文脈の理解という訓練をさせた場合には、充分なリーディング力を身につけることができる確率が低くなるという研究結果も存在しています。
以上により、子どもの初期の英語学習において、まずは英語の文字(アルファベット)の基本を身につけるところから始まり、単語の読み方と発音との関係を理解させることが重要であり、使用する教材は文法や文脈の理解といったことを意識させないための意図的な工夫がなされているべきだと言えます。





