「風のある町」4
最後の愛の交換 / 空の上の結婚式
風のある町 / 主題歌
風のある町を君と歩いたね 風のある町で君と話したね
(いつでも2人一緒に・・・Woo ooo)
今では何もかもが遠い日々の 記憶にかすむ出来事だけど
僕の生活(くらし)の中では まるで時計が止まったように
あの青春(ひ)の君が今でも なにひとつ色褪せもせず美しいままで生きている
歳をとったせいだろうか 意味もない自分探しをするのは
もう帰れないからだろうか あのときめきの青春(じだい)の瞬間(なか)には
心地よい陽だまりの中の 眠りから目覚めたら
何の輝きもときめきもない 時の流れに置きざりにされた僕がいた
「大輝どうもありがとう。愛の願いごとをふたつも聞いてくれて・・・」
「そんな願いごとなんか、愛の病気に比べたらなんでもないことだよ・・・」
愛が「大空を飛んでみたい・・・」という望みと、もうひとつ大輝に頼んだことは、最後の二人の愛の証として結婚衣装を身に着けて、スカイダイビングをすることだった。
例え、それが仮の結婚式だと分かっていても、自分が「大空を飛んでみたい・・・」と望んでいた空の上で、大好きな大輝と結婚式をあげられることは、あと四ヶ月の限られた余命しかない愛にとっては、この上ない最高の幸福のことだった。
二人の結婚式の衣装は、大輝は白ピケの蝶タイに薄いワイン色の燕尾服(衿は拝絹)、愛は真っ白なフリルの付いたシルクの生地に、彼女の生まれた六月の誕生花にちなんだ淡いピンクのバラの花の刺繍がされた、ウェリングドレスだった。
すべて、「今日、二人の愛の証の思い出に結婚式をあげたい・・・」という、愛の最後となる願いを聞き入れて、わざわざ百合子がオーダーメイドして、新しく作ってくれたものだった。
愛と百合子は、この二人の結婚式のイベントを心から歓迎していたが、泰三は「自ら世間に恥をさらすようなもの」だと、当初から猛反対していた。
だが、愛の命がけの訴えがあったあの日の出来事以来、もう泰三は愛が望むことに反対するような言葉を一切口にしたり、態度に出したりするようなことはなくなっていた。
逆に言い方をすると、おそらくどんなに泰三が頑固な父親であろうと、たった一人の愛娘があと数ヶ月しか持たない命と知ったら、彼の心の中にも父親として何とも言えない苦しみや、悲しみがあったのかも知れない。
この日のために、泰三が小型のリムジンバスをチャーターしてくれていて、大輝、愛、百合子、その他に泰三と百合子の親戚数名を乗せたバスは、成城の自宅から慶都病院のある信濃町に向かった。
やはり、愛の体調のことを心配した主治医の堂本誠が、自ら彼女に付き添うことを志願したからである。
日曜日のせいか、いつもに比べてかなり車の数が少なく高速道路が空いていたために、ほんの三十分ほどで堂本との待ち合わせ場所である、慶都病院の門の前に着いた。
慶都病院の門の前に着くと、主治医の堂本と一緒に愛の担当看護師である、吉田由美子も待っていた。
「堂本先生、吉田さん、今日はわざわざ休日だというのに、愛のために出て来ていただいてありがとうございます・・・」
愛が満面に笑みを浮かべてそう言うと、二人とも口を揃えるかのように「結婚おめでとう・・・」
と、今日の大輝と愛の結婚式があくまでも虚偽のものだと知っているにもかかわらず、笑顔で祝福してくれた。
今の愛にとっては、それが真実のものであろうが虚実のものであろうが、そんなことなどにまったく関係なく、自分が生きているうちに大輝と結婚式が挙げられるということが、何よりも嬉しかった。
堂本と吉田がバスに乗り込むと、バスは関越自動車道がある練馬ICに向かった。
そして、練馬ICから関越自動車道に入り、大泉、新座、所沢、三好、大井ICを通り越し、川越ICの出口を降りて国道17号線のある高崎線桶川駅方面に向かい、太郎右衛門橋を渡って二、三分すると、目的地のTOKIOスカイダイビングクラブに到着した。
バスが到着し、燕尾服姿の大輝とウェリングドレス姿の愛がバスから降りてくると、この日のために大輝と百合子が何度も足を運び、今回のいきさつの事情を細かく説明していたために、このクラブのオーナーでもありインストラクターでもある谷口大輔が、彼のクラブ(会社)の数十人のスタッフと共に拍手で二人を出迎えてくれた。
そして、愛の誕生花にちなんだ彼女のウェリングドレスの刺繍と同じ、ピンクのバラの花束を二人手渡してくれた。
その後、三十分ほどの簡単なレクチャーを受けた大輝と愛は、オーナーである谷口自身が操縦桿を握る、真っ白なボディーに青空をイメージしたブルーのラインが両翼の上に描かれている、遊覧飛行も兼ねたセスナ機に乗り、主治医の堂本誠や担当看護師の吉田由美子、ベテランインストラクターの相葉浩、稲垣健一らと一緒に、七人で四千メートルの上空へと向かって飛び立った。
ただ、やはり愛娘の愛の体ことが気になるのだろうか?大輝や愛たちを乗せて真っ青に晴れ渡る大空に向かって飛び立って行くセスナ機を、泰三と百合子は滑走路の横の芝生の上に立って、いつまでも心配そうに眺めていた。
そんな二人の親心とはまったく逆に、愛は久しぶりに空の上から見る街や海、山並みの景色に、大感激した。
「大輝、やっぱり空の上に来ると、いつもくよくよしている自分が馬鹿らしく思えるほど、気持ちが晴れやかになり最高ね・・・」
「これは、もしかしたら、私が今生きているという実感から来ることかしら・・・」
「僕には、そんなに難しいことは分からないけど、きっと愛の言う通りだと思うよ・・・」
「じゃあ、やっぱり死んでしまったら、こんな気分は味わえなくなるんでしょうね・・・」
「今日は、そんな湿っぽい話はやめようよ・・・」
「だって、二人の結婚式じゃないの・・・」
「ごめん、そうだったわね・・・」
大輝がそう言うと、彼の言葉にこのセスナ機に同乗していた全員が同調して頷き、二人の結婚式を祝うために長渕 剛の“乾杯”を歌い始めた。
♪かたい絆に 想いをよせて・・・
そのとたん、大輝と愛の目には自然に涙が溢れ出して来た。
そして、みんなの歌が終わると、主治医の堂本誠が神父代わりになって、愛が自分の命を賭けても望んでいた、大輝との空の上での仮の結婚式が挙げられた。
「その健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」
「はい、誓います。」
「はい、誓います。」
二人とも堂本の言葉に、何のためらいを見せることもなく、結婚を誓いあった。
そして、誓いの言葉が終わると、百合子が二人のために用意してくれていた指輪の交換が行われた。
さらにまた、堂本を始めとし今日二人の結婚式に出席してくれたみんなが用意してくれた、ウェディングケーキへの入刀式が行われた。
ウェディングケーキ自体、本物の結婚式の会場で挙式をあげるときの物のようにはいかず、かなり誕生日時のような小さなものだったが、ずっと二人とっては本物の挙式のときのケーキよりも大きく、価値のあるものに思えた。
今回の空の上での挙式のことが、まったく二人には知らされていなかったために、指輪の交換を終えケーキの入刀が終わる頃には、もう二人の目の色は真っ赤に変色してしまうほど、みんなの温かい気遣いに対する感激で胸がいっぱいになり、どんどん勝手に涙が溢れ出して来て止まらなくなっていた。
それからの大輝と愛は、いつの間にか周囲に人がいるのも忘れてしまって、二人だけの世界に入り込んでしまい、ボロボロと頬を伝って零れ落ちるお互いの涙を拭いあいながら、いつしかい抱きあっていた。
そして、知らず知らずのうちに二人の唇は、まるで一心同体でもなるようかのように引きよせられてひとつになり重なり合っていた。
だが、それは愛にとって大輝との最後の口づけであり、最後の愛の交換でもあった。
みなさん、次回のりとるさんた~世界でいちばんの贈り物~は、エミリーちゃんの願いごと(ペルシャ猫の子猫を飼いたい)を叶えてあげるための、クリスマスイブまであと1日と迫った時間の中で、チッチは“りとるさんた”が持っているどんな超能力を使って、彼女に世界でいちばんのクリスマスプレゼントを贈るとおもいますか?アッ!と驚くような予想もしないストリー展開に、みなさん自身もこれまで一度も体験したことがない超ファンタヂックの世界を、今年のクリスマスはこの作品で初めて童心に返って体感することができ、その幸せな気分を思う存分に楽しめることになると思いますので、ぜひご覧になってくださいね。
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今や、彼らの歌に共通して言えることは、音楽とダンスパフォーマンスを融合させたことで、これまで日本の音楽史にはまったくなかった、一種の「歌をミュージカル化」させたことではないかと思います。
そして、彼らの音楽はさらに付け加えると、今の彼らの音楽は一般的に“J-POP”と“ダンスパフォーマンス”「ヴォーカル&ダンス・ユニット」と呼ばれているようなものではなく、私にはそれを遥かにしのぐ、ディズニーのアトラクションショーや映画などでよく見かけるエンターテイメント「歌劇」のように思えます。
当関連ブログ
OCNブログ「おとぎのお家」
http://wildboar.blog.ocn.ne.jp/blog/
OCNCafe「Fairy Land」
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gooブログ「おとぎのお家と青い鳥」
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アメーバーブログ「おとぎのお家と仲間たち」
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