隙間です

気持ちがあることは

それだけでも

記憶にのこる

隙間より

true

                  君の前


手のひらを空高く 鋭い視線の太陽に 小さい手を大きく広げてみた

指先が10までの人生ならば 今 僕はどこの場所にいるのだろう    

人さし指ですか 中指ですかと 考えながら 眩しい光を指で目を隠したね

寒く かじかんだ手 頬を軽く触った手 嬉しく 明るく 二人でつないだ手

あぁ どんな苦しいことがあっても あぁ 泣きたいときがあっても

君の前では一生 笑っているから 僕は  ずっと  忘れないから



小鳥たちが天高く 冷たい群青の空を 羽根をのばし未来を飛んでいた

僕の腕が鷹のような羽根ならば 今 僕はどこの場所に飛んで行くのだろう

遠くの山ですか 寒い雪ある山頂ですかと 笑いながら 冬の風を感じていたね

大群となった鳥 孤独になった鳥  鳴き声を聞きながら 巣に戻る鳥たち

あぁ どんな挫折ががあっても  あぁ 悲しいときがあっても

君の前では一生 素直でいるから 僕は ずっと 忘れないから

                    詩:隙間


隙間です

ずっと 人生は長いと思ってた

でも このごろ 短いと感じている

だから ずっと 想っていたい

好きだから

隙間より

心の隙間

           くちづけ

眠りたかったのだろう  静かに眠りたかったのだろう

空調の音だけが耳に聞こえる だれもいない最終の大阪行きの新幹線

手と手を触れ合いながら 僕らは同じ”過去”を運んでいた

なぜか ふたりとも 窓に見える流れる夜の景色は眼で見ようとしなかった

あまりにも 言葉に追いつめられ 胸の中のカラータイマーが鳴る寸前だった

昔 童話で読んだ 眠り姫のような 君の寝顔が優しすぎて 涙が溢れた 

ずっと ずっと 僕がそばにいるから もっと もっと 君を受け止めるから

そして 安らぎを求めるために 君に本当のくちづけをした




泣きたかったのだろう  おもいっきり 泣きたかったのだろう

タバコの自動販売機の前で 黒いベレー帽のうつむいた君

過去と過去が残酷すぎて 僕らは ”理由”もなく 繋がりあった

信じれば 信じるほど 哀しくなり どうしても 人に流されるまま人生だった 

自分の想っていたことと 裏腹に ”言葉”だけが ひとり歩きをしていた

平日の上野公園で撮った 僕らの未来の影 空が祝福してるようで 笑顔が零れた

ずっと ずっと 僕がそばにいるから もっと もっと 君を受け止めるから

そして 人生の空白を 改めるために また 二人は 手をつなぎ始めた



詩:隙間

隙間です

この苦しみは いつまでつづくのでしょうか

ストレスを ずっと 僕なりに 

”言葉”という ことに

 置き換えてきた

毎日 自分自身と向き合う

そこで葛藤する

この繰り返しだ。。

もう 笑うことをやめよう

隙間より

心の隙間

              幸せの呼吸

呼吸が子犬のようにとても静寂だった モデルルームのような病院の中で

君は冷たい真白なベットの上で ずっと 目をつぶっていたねぇ

街はきらびやかイブの夜で この空間だけが命の鼓動と戦っていた

点滴の滴る音だけが 部屋中に響きわたり 僕たちは残り少ない恋愛をしていたね

何も知らない街が悔しかった 何もできない愚かな僕がとても嫌だった

僕は ”明日は好きか”と訪ねた  君は”明日は残酷だね”と呟いた 

そして 君に優しいキスをした そして 僕は君の幸せの呼吸を待っていた




数々の想い出が胸にこみあげてきた瞬間 眩しい日差しの部屋の中で

君は春に咲く花の周りでしっかりと手を握りしめて 笑みを浮かべていたねぇ

外は他人事のように人生が動いていて ここだけが君との最後の待ち合わせ場所に見えた

無表情の医者からの無情の宣告 その時だけでも二人の時間を止めてほしかった

何も見えない未来が怖かった どうする事もできない不安がとても哀しかった

君の髪の毛を優しく撫でた  逃げなかった君の顔をずっと 見てた 

そして 君に最後のキスをした そして 幸せの呼吸を最後まで望んでいた



詩:隙間