隙間ですしっぽフリフリ

知らない街に向かい

知らない電車に乗り

知らない路地を曲がり

なにも知らない 実家に挨拶をしてきた

なにも言葉もなく

ただ 両親は 

いつも いつも

子供のときのように

僕を迎えてくれた

ありがとう

こんな 僕にも 信じてくれる人がいるんだなって。。

小さくなった母親 

うなずくだけの父親

僕の小さいときの 写真を全部渡された

1枚 1枚が

記憶に残っていた

父親のぬくもり

母親の愛情

涙があふれていた


その1枚 1枚の写真が 僕の中の 両親の愛情だと。。

言葉もなく 東京へ戻ってきた

この写真のように

もっと 生きたいと 思った

少しでも長生きしてくれ

生きる意味を 教えてくれて ありがとう

隙間よりカチンコカチンコ

心の隙間

                     心雪


小さい僕が湖を見ている 深々と降る雪の中で

笹の木の枝が折れるほどの雪が積もっていた

渋谷駅のハチ公のワンちゃんのように

小さい僕は ジッと真っ青な湖を見ている

真っ白い 雪音を聞きながら

湖に降り落ちる 雪を見ている

揺れ動く 少年の心と

降りそそぐ 静かな雪が

僕の人生だと

微笑をください

そして 微笑むをあげますから


雪の中で木道の歩く 僕がいる  足跡が残っていない雪の中を

僕の体より大きいリュックサックを背負いながら

まだ 何もわからない小学生のように

小さい僕は 白い吐息を口からはいている

キャラバンの靴音と木道の音を聞きながら

先の見えない 木道を黙々と歩いている

揺れ動く 少年の心と

降りそそぐ 静かな雪が

僕の人生だと

微笑をください

そして 一生 微笑をあげますから


                   詞:隙間