隙間ですしっぽフリフリ

スズメが遠くで聞こえる朝に

久しぶりに バイクに火を点けた

エンジンがかぶっている バイクを優しく スロットルを握り締めた

体に当たる 風 

流れる数秒の吹き上がる 音が 僕の体に 嫌にしみる

ビックバイクのマフラーからの油くさい 匂い

ポルシェでも追いかけっこでもするかな

だれもいない 朝一番の表参道通り

神宮の近くのベンチで 無言のまま

1日を楽しんでいた

ため息しか でない 自分

ワンピースを探そう

隙間よりカチンコカチンコカチンコカチンコ



心の隙間

               1ピース

ゆっくりと ゆっくりと 冷たいコンクリートの上で君たちは重なり合っていたね

秋晴れた 平日の路地裏で 君たちは紅色のジグソーパズルに変わっている

とても 日差しが頬を 強く突き刺し 僕の影が 画の中で遊んでいる

この世界では 不公平という事が感じられない すべてが平等なのだ

もう 枯葉とは呼ばないよ もう君たちは幸せの葉なのだから

君たちに Smooth Smile   君に Only Smooth Smile

そして 隣にいる君を抱きしめた そして ずっと 君の事を感じていた

僕の胸に残った 最後のワンピース いつか はめることができるのであれば




とても とても 透き通るような輝かしい目でずっと 僕を見ていたね

夕暮れの公園で 君と上手に片方ずつはめた 毛糸の手袋を想いだす

君の小さな 手のひらを握りしめ だれもいない 神宮の歩道を歩いた

今 君の世界は幸せかい。。 まだまだ 僕は こちらで精いっぱい生きてるよ

もう 死ぬなんて言わないよ もう僕は 一人じゃないのだから

君たちに Smooth Smile   君に Only Smooth Smile

そして 乾いた葉をつかんだ そして ずっと 幸せの誓いを遠い太陽に告げた

足元に落ちていく 最後のワンピース あの時に はめることができていれば



詩:隙間