
隙間です


銀座のとある場所へ
まあ なんだかなという感じ
歩いていると 人の顔がよく見える
ひとりひとりの人生があって
ひとりひとりの幸せがあるのだなって
帰ってきて ソファーで犬と遊んでおります
リクエストを頂きました
you と カメラ
ひとりひとりが
たくさんの愛情をかんじてほしいな
本当にだれもが 過去を持っている
それを胸に大事に人生を歩んでほしい
隙間より


カメラ
今にも息が途切れそうな不安な毎日で 時計の針の音だけが聞こえるだけだった
いつからだろう 笑い声も絶え いつも二人は怒鳴り合っていた
でも 君が空に行ってから 僕は一人旅が多くなったかもしれない
理由もなく 時間に流されるまま ずっと 窓の外を見てる
溢れ出る涙 戻ることはできない時間 優しく僕は君のカメラを撫でた
揺れている 揺れている 僕の首元には ぶらさがったままの現像されないカメラ
揺れている 揺れている 僕とカメラは同じ景色を見ながら いっしょに旅をしてるようだ
今にも倒れそうな孤独の毎日で 君が玄関を開ける音がとても幸せだった
いつかだろう 言葉の会話が少なくなり 何度もいがみ合っていた
でも 一人になってから 僕はなぜか 大人になったかもしれない
携帯電話が繋がらない場所で 時間に流されるまま ずっと 窓の外を見てる
まっすぐに日差しが僕にあたる 優しく僕は君のカメラを温かく見てた
揺れている 揺れている 僕の首元には ぶらさがったままの現像されないカメラ
揺れている 揺れている 僕とカメラは同じ匂いを感じながら だれもいない隣の席は君がいるようだ
詩:隙間

YOU
君の小さな鼓動が聞こえるよ ほらぁ よく聞こえるよぉ
風船のように膨らんだお腹に優しく手を置き
耳をあて 目を瞑り 未来の音を二人で聴いていたね
初冬のマンションの中で エイグルのニットを着たまま
ソファに静かに座ってたキミ 何もかもが幸せを感じていた
不慣れに早まって買ってしまった 子供のシューズ
鼓膜に伝わる君の情景が僕らには ささやかな 普通の幸せだった
ただ それだけでいい ただ それだけでいいの
君の泣き声が聞きたかった そう だれよりも僕は聞きたかったよ
君の生きた意味は誰もが解っているはずだよ そうだよ 素晴らしかったよ
カラスの鳴き声がどこからか聞こえ 時計のない 時間が過ぎている
僕は独り 1日1便しか発車しない田舎の寂しいバスに乗っていた
運転席の後ろでは まだ若いママが生まれて間もない赤ちゃんを嬉しそうに抱いている
でも 泣き叫ぶ声が不覚にも胸に突き刺さって 僕は寒くもないのに震えていた
黒い煙をはきながら山道を登るバス でもバスの中には大きな幸せが そこにあった
山の頂上から下りてくる風の音が聞こえる度に体の細胞がうごめいていた。
ただ それだけでいい ただ それだけでいいの
君の泣き声が聞きたかった そう だれよりも僕は聞きたかったよ
詩:隙間
