隙間です

朝から小雨が降っています

隙間の服の袖が濡れ

隙間の頬に雨があたる

空は 厚い雲で太陽が見えない

会社に出勤する人達

学校に向かう少女

犬の散歩をしている老夫婦

君たちも人生があり

そして 葛藤があるはず

腕が震えてきた

少し 休もう。。

隙間より耳

true


                     夢愛

真っ白なテーブルクロスの上には庭で取れた真紫のブルーベリーと君の手作りのヨーグルト

僕の前にはウェッジウッドのコーヒーカップ 隣の椅子には飯を待っている 子犬がいる

森の中で朝の透明な風を感じ 焼きたてのパンの匂いがする理想の家庭を願ってた

小さなキッチンで料理をする うしろ姿の君 遠くで聞こえる小鳥の声が幸せであった

いつも心を掴みたくて でも いつも心が掴み取れなくて 君が消えることが恐かった

テーブルの上のグラス 残された氷だけが溶けていた 君のままでいい いつまでも僕の中にいるから 






落ち葉がゆっくりと二人に落ちていた 坂道を息を切らしながら君と手を繋ぎ歩いた 

太陽の光が樹のあいだをフラッシュバックのように僕らを照らしている 

本気に人を愛すれば 君が振り向いてくれるのだと いっしょにいることが愛情表現だと思ってた

山の頂上の公園で子犬と遊ぶ君  たかだか それだけの事が僕には幸せだった

いつも君を見ていたくて でも いつからだろう 君が見えなくなることが不安だった

僕の記憶の中では ずっと 生きている 取り残されたエプロン いつまでも君のそばにいるから


詩:隙間