海辺

太陽の光が白く輝く波打つ砂浜で 僕は太平洋が見える旅館にいました

陽にやけた疎らな畳の部屋で さざなみを聞きながら昼寝をしています

竹枕の匂いと海風の流れで  窓の塩錆びた風鈴が鳴り響いていました

仕事の疲れかもしれないが 大きく口をあけ 僕はずっしりと寝ている 

蝉が鳴き 蚊取り線香の匂いを感じながらヒトトキの眠りを楽しんでいます

すこし 目をつむってみよう そう すこし 目をつむって 眠ってみよう

あなたが見つめている先が どこなのかを この目で確かめるために




少し雲隠れした月が僕を照らす 昼間同様に波打つ砂浜に僕の影を映し出しました

遠くの島先の町並みの光が見え 夜空には都会では見えない星が輝いている

波の音が消し去るぐらい 叫びました うなるほど心で感じ泣きました

頬に伝わる 涙が現実を感じ 隣にいる女神が僕の肩に寄り添っている

夜の海は寒い 海の塩の匂いをかぎ 冷えきった砂の上で座っています

すこし 目をつむってみよう そう すこし 目をつむって 眠ってみよう

あなたが見つめている先が どこなのかを この目で確かめるために

  
                詩:隙間



                     コオロギ

最終電車の明かりをぼんやりと見ている 曇った時計が午前12時過ぎをさしていた

駅長もだれもいない 古びた駅で 僕は秋空の中で棒のように突っ立てる

どこに行こうかも 決めてなく あてもなく 一人で自分の弱さを感じていたよ

両手をズボンのポケットに入れ 耳に聞こえてくる 軽やかな澄んだ音がそこにあった

なぜか悲しくて なぜか寂しかったよ なぜかコオロギのように全身で鳴いていた

だれかに気づいてほしくて 誰よりも 愛されたくて

胸の中で響いています ずっと ずっと 僕の中で響いています



ホームの蛍光灯が眩しくて目覚めている 腐れたかけたのキシム椅子で寝ていた

新製品も並んでない 売れてない自動販売機で 僕はぬるい缶コーヒーで朝を迎える

客もいない まだまだ夜が明けそうもないホームで どうしてか ずっしりと寝られたよ 

空腹の腹に一気に流しこみ 雑音が苦しくても まだコオロギは淑やかなに鳴いていた

なぜか重くて なぜか 不安だったよ なぜかコオロギのように全身で鳴いていた

だれかに気づいてほしくて 誰よりも愛されたくて

胸の中で響いています ずっと ずっと 命 果てるまで響いています




             詩:隙間

コーヒーを飲みながら

言葉を書いています

想った事

昔の事

そして 今

コーヒー豆をひきながらね

リクエストを頂きました

詩は気が向いたら

その時の朝の気分かな