東京の雨

ひさしぶりにどしゃぶりの雨が東京に降った 僕は電話ボックスで雨宿りをしていた

もう立ち寄ることがなくなった この場所で 息で曇りかかったガラスに寄りかかっている

電話もかけることもなく 受話器も触っていない ただ ひたすら 行きかう人達を見ていた

学校帰りのびしょ濡れになりながらの少女 傘もささずに歩き続ける老夫婦 

声を掛けたかったけど 雨の音で消されてしまう気がした 東京に流されている自分がいた

雨の音でもいいから 僕の記憶から過去を流してくれ 体中から洗いざらい 流れてくれ 



マンションの向こう側は太陽が射していた 上を向くと網の目の電線が揺れ動いている

なぜか 僕の回りだけ 雨がゴウゴウと降っている 薄い胸板に手を置き心臓の音を聞いていた
 
賑やかなパチンコ屋の音も消されるぐらい 果てしなく僕を叩きのめすほどの雨の音だった

答えがわからない人生 答えなんて わかるはずもない人生 

希望と呼べる空を見ながら 風で流れる雲を震えながら 東京の空を見ている自分がいた

雨の音でもいいから 僕の記憶から過去を流してくれ 体中から洗いざらい 流れてくれ


                             詩:隙間



                          永遠


鉄の冷たさが体に沁み エアコンなんて ない 廃車の車の中で冬の一夜を明かした

窓ガラスもなく シートも破れ裂け 見わたす限り 車も一台も通らない 山道にいる

上を見ると星が鮮やかに輝き  光が僕の眼に届き  月が温かく見守ってるようだ

母親の母胎の中にいるように体を丸め ずっと 永遠の夢探しをしていたね

怖く 怖くて 泣いたよ    寒く 寒くて 拳を握りしめ 空を瞬きもせず 見ていたよ

吐く 白い吐息が空に舞い 吐息が希望の星になった 



枯葉の匂いで朝を迎え 折れ曲がった 錆びたガードレールの上に座っていた

道にはうっすらと霜がはり しおれ 腐れかけた柿が まばらに落ちている

樹の隙間から太陽の光が見え 光が僕の体を照らす 樹の匂いが眠気を誘うようだ

山頂から 遠くの街並みの明かりが見え ずっと 一日の始まりを見ていたね    

寂しく 寂しくて 泣いたよ  辛く 辛くて 歯を噛み締め 気にせず 泣いたよ  

こぼれる 涙が冷たい道にしたたり落ち 涙が僕の足跡になった


                                 詩:隙間


振り過ぎ雨うお座

昨日から今日かに座今日から明日波

ズボンとか肩の所がね 絶対に外にでたら 濡れてしまうからね

しょうがないけどね

今日は朝からお客さんの嵐です台風こちらの方がもっと大変かもね映画