瞬間

悲しくて 寂し過ぎて だれよりも 愛している

悲しくて 寂し過ぎて だれよりも 愛している

冷たい雨が降っていた 手がかじかみ 爪先から赤く染まっている

枯れ果てた 木を殴り 拳が壊れ 眼の前が真っ暗だった

意味のない 涙が流れ 意味のない 時間が過ぎている

かけひきの人生   かけひきの人間 なんて 嫌いだ

いつもの大好きな 空の雲が僕には怖く思えた



悲しくて 寂し過ぎて だれよりも 愛している

悲しくて 寂し過ぎて だれよりも 愛している

海の堤防に座っていた 日差しが海の照りかえしで目が痛い

心が波のように揺れ  過去という遠くの船が過ぎ去って行く

油くさい海のそばで  油くさい 僕が寝ころんでいた

まぬがれないことの 孤独  まぬがれないことの いらつき

手を両手 いっぱいに太陽にかざしてみたら 少し楽になった


                        詩:隙間

なぜか 今日 このリピートがきました