駅のタクシーの中で泣いていた

とめどなく 涙が流れ

僕の心は

心臓に流れる 血が早くなり

もっと おかしくなるぐらい 感情が震えていた

トンネルを抜けると

タクシーの窓の外は雪が降っていた

白く   ”うえ”から振ってくる 雪

僕は遠くの霧がかかった山を見ながら

都会で人間ではなくなった

黒い僕を

”白く なりなさい” と

”うえ”から

なげかけているように思えた