青山タワーホール展@AIDEC | 飲・水・思・源・2

青山タワーホール展@AIDEC

$飲・水・思・源・2

外苑前のAIDECショールームで開催されている「青山タワーホール展」を観てきました。
ここは元々建築家・吉村順三氏が設計した音楽ホールだった空間を、2002年に間宮義彦氏によりショールームとして改装されました。元の大きな気積を残すようにコンバージョンされたことにより、コンクリートの躯体壁剥き出しの荒々しい仕上げながら、上品な空間を感じられるショールームです。しかし今回ショールームが移転されることにより、この空間も見納めになると言うことで、この展示会が開かれました。ということをAIDECの加治佐さんからお聞きしていたので、楽しみに観に行きました。

$飲・水・思・源・2

点数は少ないですが、当時の貴重な図面や工事写真などで往時の空間性が感じられます。音楽ホールとしての過去、そして家具のショールームとしての現在が実感できる場は貴重です。

ある機能を追求して出来た空間も良いですが、元々ある機能を保持していた空間を別な用途に変更することで生まれるある種の「無駄」になりがちな余白の空間を、上手く新しい用途の魅力へとつなげることが出来れば、その空間の保有する物語に厚みが生まれます。真っ新でキレイな空間よりも、そういう重厚なものにこそ、デザインの力を感じます。