デザインは新聞を救えるか? | 飲・水・思・源・2

デザインは新聞を救えるか?

twitterでホリエモンが、
情報メディアとしての新聞は最早必要ない
という主旨の発言をしていました。

確かにニュースとしての記事はネットで知らぬ間に入ってくるし、
社説に当たる部分は携帯サイトやnikkei.co.jpとか
各種専門家のメルマガで(記名された)情報が得られるし、
なにより嵩張らないし森林も無駄にしないし経済的だし
また技術としても既にあるソースを利用出来る訳で、
情報を単に届けるという意味での新聞の役割は、
そっくりウェブに移行しても何ら問題ないでしょう。

この記事によると、
2009年の日本の広告費は、5兆9222億円で前年より11.5%減。
調査を始めた1947年以降で最大の減少率となっています。
そんな社会情勢の中、インターネット広告は1.2%増の7069億円となり
前年より18.6%減った新聞広告の6739億円を初めて上回り、
実質テレビに次ぐ「第2の広告媒体」となりました。

では、新聞の存在意義とは今どこにあるのでしょうか?
それを語っているデザイナーがいます。
ポーランドのグラフィックデザイナー、ジャチェック・ウツコ

彼は東ヨーロッパの新聞をリ・デザインすることで
数多くの賞を受賞するだけでなく、
購読数を最高で100%まで回復させました。

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ジャチェック・ウツコが「TED」で行ったスピーチの動画がこちらです。
ジャチェック・ウツコは問う「デザインは新聞を救えるか?」

彼の主張は、
印刷物でもネットでも情報は等価ですが、
彼はポスターの様に紙面をリ・デザインし「作品」にしたてあげることで、
読者が情報を得る際の「体験」をデザインするのだと。まるで音楽を鑑賞するかの様に。

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読者が新聞を購入する動機は、知識欲にあるのでしょう。
情報として何が書かれているか(what)が初めの新聞xウェブの議論の対象でしたが、
どのように情報を得るか(how)という視点をジャチェック・ウツコは提供したのです。

最後に彼はこういってスピーチを締めくくっています。

  これらから得た私の一つ目の教訓は、
  デザインとは商品を変えるだけでなく
  ワークフローも変えられる
  会社の全てを変えるられる
  会社をひっくり返す事が出来る
  あなた自身も変えてしまえる

  二つ目の教訓はもっと重要です。
  私のように貧しい国に住み、
  小さな会社のつまらない部署で働きながら、
  予算も何も無い所でも、
  それでも「自分の仕事を最高レベル」に持って行くことが出来ます。
  誰でも出来るんです。
  必要なのは、閃きと、ビジョンと、決断力だけです。
  そして、「ただ良い」だけでは足りないと覚えておくことだけです。